ダメ人間を卒業する方法!やるべきことを絞り込んで目標を達成するアイビーリーメソッドとは?

やる気・モチベーションの心理学
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ダラダラしてしまう心理的な理由

やりたいことができない理由は主に2つあり、1つはそもそもやりたいことが見つからない場合で、もう1つがやりたいことが多すぎて行動が定まらなかったり集中力が続かない場合です。

 

今回は後者の問題を解決する目標達成の方法について、アメリカの経営コンサルタントであるアイビー リー氏が唱えているテクニックを紹介します。

 

この方法は発明者の名前をとってアイビーリーメソッドと呼ばれています。やり方はシンプルなもので紙とペン、あるいはスマホのメモアプリ一つでできます。ポイントは以下の5つです。

 

  1. まずはやるべきことを6つ書き出します
  2. 次にその中から重要度が高い順に1〜6の数字を振っていきます
  3. その順番に従って1から順にやるべき作業をこなしていきます
  4. 1日のうちに全部できなくても悔やまずに忘れます
  5. 次の日になったらまた新しく6つのやるべきことを書き出し、繰り返します

 

といった感じです。1日の中でやることとゴールを決めて、あとはひたすら重要なものから順番に従って予定の作業をこなしていくだけです。それぞれのポイントも説明していきますね。

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やるべきことを6つ決める

アイビーリーメソッドでは6つのやること(やるべきこと)をリスト化するとありますが、もちろんそれ以下でも構いません。

 

ただ、やることが6つより多すぎるのは良くありません。目標が多すぎると自分を追い込んでしまいやすくなるので、できれば目標の数は少なく、一つ一つに長い時間をかけて集中する方が良いのです。

 

なので、もしも6つよりも多くのやりたいこと(やるべきこと)が見つかったら、それらは次の日や別の日に回しましょう。1日に行うことは最大でも6つというルールを守るようにするのです。

 

ここで「頑張ればできるかも?」と欲張ってはいけません。6つ以上の目標は心理的に負担となるので、必ず別の日に行うようにしましょう。目標の数を多く設定することは目標達成率を下げる大きな要因になるので注意してください。

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サボりたい心理になってしまう理由

こうして1日の最初にその日にやるべきことをあらかじめすべて書き出しておくことで、リストに書かれた目標をこなすたびに「次はどうしようかな〜?」というような次の行動を考える手間を省くことができます。

 

私たちは次の行動について考えれば考える機会が多いほど、それだけ手を抜いたりサボってしまいたい欲求と戦うことになるので、次の行動についての考える機会は持たないようにする必要があるのです。

 

また、私たちは普段はいつも行なっている生活習慣に自動的に従って行動しているので、頭を使わないで行動する方が得意だったりします。

 

頭を使うと普段使っていないエネルギーを消耗するので、それだけ脳内の疲労が溜まっていきやすくなり、目標達成のためのモチベーションも下がりやすくなってしまいます。注意してください。

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無駄に考える手間をなくす方法

そこで、いつもの習慣に従うように、メモに書かれた自分の指示に従順に従うことでエネルギーの消費を抑えて行動できるようになります。これをしておくと、あまり苦労せず自然とやるべきことをこなせるようになるのです。良い意味での思考停止ですね。

 

何をやるかやらないか、どこまで頑張るか頑張らないかをその時の気分次第で決めないようにすることがポイントです。

 

当たり前ですが、作業を進めるに従ってエネルギーが消耗され疲れも溜まっていきます。その状態で目標を立てようとすると、どうしても楽をしたいという気持ちに逆らえないので、疲れていない1日の最初に達成すべき目標を定めておくことが大切なのです。

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優先順位を決めてマルチタスクをやめる

優先順位を決めて行動することで、目標タスクを複数同時にこなしたり考えるといったマルチタスクを防ぐことができます。

 

マルチタスクは一見すると便利なやり方のように見えますが、実際にはそれぞれの作業の質を下げたり必要以上にエネルギーを使いすぎてしまう効率の悪いやり方なので、作業の質を高めて、時間も早めに終わらせたかったら、なるべくこのマルチタスクを排除することが大切です。

 

「最初に優先順位を決めて、それを順番通りにこなすまで次の作業に移れない」というルールを設けることでマルチタスクをしたくなる心理を抑えて目の前の作業に集中することができるようになります。

 

今の作業を終わらせないと次の作業に移れないという縛られたルールを設けることで、「ひょっとしたら他の作業を先に終わらせた方が効率が良いかも?」という誘惑を考えずに済み、目の前の作業に集中しやすくなります。

 

自由すぎるルールは、集中を邪魔する原因にもなりやすくなるので、シンプルで厳格なルールに従う方が脳みそのエネルギーを効率よく使えるのです。これも習慣に従う仕組みと似ています。

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曖昧なゴールで後悔をなくす

定めた目標がその日のうちにすべて達成できなくても、「失敗した」などとは考えずに次の日に回しましょう。実はそのために6つという複数の目標を掲げてあるのです。

 

つまり、6つ全部できればベストだけれど、その中からいくつかできただけでも進展なのだから喜ぼうという考え方です。たった1つしかできなかったとしても何もしなかったよりはかなりマシですので成功と考えます

 

実はこの曖昧な目標が心理的な負担を感じないためのコツです。

 

このようにルールは厳格でも、ゴールは1〜6個のうちと幅を持たせて曖昧にしておくことで、不安やストレスといったものを次の日に持ち込まず、また必要以上にネガティブにならずに済みます。

 

このルールさえ守っていれば、目標はすべて達成できなくてもまったく問題ありません。逆にゴールを厳格にしてしまうと、ゴールを守られなかった時に自分を責めすぎてしまってやる気をなくしてしまうということが起こってしまうので厳しくしすぎないことがポイントです。

 

繰り返しになりますが、厳格なゴールは私たちの心に大きな緊張感を持たせてしまい、かえってパフォーマンスが下がってしまうといったことも起こり得ますので注意してください。高すぎる目標はダメです。それよりも、ここではまず続けられる習慣を持つことが大切なのです。

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成長し続けることを意識しよう

そして、その日のうちにできなかったことは、次の日か別の日に回しましょう。大切なのは続けることと進歩し続けることです。完璧ではなく成長を目指しましょう。少しでも前に進んでいれば良いのです。

 

というわけで、1日を無駄に過ごさないための目標の整理方法、アイビーリーメソッドの紹介でした。目標が多すぎて行動できない時や、やるべきことをずっと先延ばしにしている時などにこのテクニックを使って目標ややるべきことを整理してみてください。

 

私たちが行動できない理由に、やるべきことが頭の中でごちゃごちゃになっているからというものがあります。

 

なので、アイビーリーメソッドを使って思考の整理をしてあげることで、余計なことにエネルギーを使わずに済み、効率良く目標達成のための努力をすることができるようにしてあげましょう。とにかくルールに従って思考停止で行動することがポイントです。

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やるべきことを最大で6つ書き出す
6つの中から重要度が高い順に1〜6の数字を振る
その順番に従って1から順にやるべき作業をこなす
1日のうちに全部できなくても悔やまずに忘れること
次の日になったらまた新しく6つのやるべきことを書き出し、繰り返す
とにかくルールに従うこと、少しでも前に進むことが大切
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