【逆美容格差】美男美女は意外と嫌われやすく差別されやすい

イメージを変える・印象操作の心理学
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ルックスの良い人は学校でいじめられやすい

見た目が良いと良いことが多い!という話はこれまでたくさんしてきました。

実際に容姿端麗な人は異性に好かれることが多いことは事実です。しかし、相手が同性の場合にはこの効果は逆転してしまいます。

例えば、容姿端麗な学生は、容姿端麗でない学生に比べて、同性から社会的に排除されたり、いじめられたりする可能性が高くなります。顔が良いというだけで差別されてしまうのです。

同性からのいじめは、女性が主役のスポコン(スポーツ根性もの)や、美少女アニメなどでもよくある展開ですね。

 

ルックスの良い人は職場でもいじめられやすい

また、職場においても、容姿端麗な従業員は、同性の同僚や上司から敵意を向けられることが多く、同様の傾向が見られます。

さらに、魅力的な候補者は、同性の面接官との面接で成功しないことが多いこともされています。これは見た目の良い人が企業に入社することを脅威とみなすからだと考えられています。

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異性には甘く、同性には厳しい心理

622名の男女を対象にした実験では、自分が就職試験の面接官になったつもりで就職希望者の評価をしてもらいました。

すると、魅力的な異性の候補者を評価する際に彼らに対して魅力バイアス(Pro-Attractiveness Bias)が発動し、高く評価する傾向がありました。

しかし一方で、実験参加者は魅力の高い同性の候補者に対しては反魅力バイアス(Anti-Attractiveness Bias)がかかり、評価を厳しくしました。

つまり、異性に対しては判断が甘くなり、同性に対しては厳しくなるという差別の傾向が見つかったのです。

 

顔が良い人は見た目で差別しない

ただし、このバイアスが起こらない人たちもいました。彼らはどんな人たちだったのかというと、非常に魅力的なルックスを持つ人たちでした。

つまり、顔が良い人は、顔が良いというだけで人の評価を甘く見積もったりはせず、また厳しくもせず、公平に判断することができるのです。

 

なぜ顔が良いだけで差別されるのか?

見た目が良い人に対して厳しい評価を下すという心理は、中程度の魅力を持つ参加者にのみ見られました。

こうなる理由は、魅力のレベルがまぁまぁ良い人たちにとって、非常に魅力的な同性の入社希望者は強力な社会的脅威となりうるからです。

別の言い方をすると、顔が良い人たちが自分の会社に入ってくると、顔では美男美女に勝てない人たちは自分の立場が脅かされるので、そうならないように彼らの評価を下げて無意識に差別してしまっているということです。妬みに近い感情ですね。

私たちは自然と魅力的な人たちに対して社会的脅威を感じてしまっているのです。ただし、同じく魅力的な人たちは除きますが。切ないですね。。

もしかすると、頭の良さのように、顔の良さのレベルにもメリットを最大限享受できる上限みたいなものがあるのかもしれません。

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参考論文

Agthe, Maria & Spörrle, Matthias & Maner, Jon. (2010). Don’t Hate Me Because I’m Beautiful: Anti-Attractiveness Bias in Organizational Evaluation and Decision Making. Journal of Experimental Social Psychology – J EXP SOC PSYCHOL. 46. 1151-1154. 10.1016/j.jesp.2010.05.007. 

https://doi.org/10.1016/j.jesp.2010.05.007

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