幸せの4因子とは?
今回は幸せを左右する4つの大きな要素について解説していきます。
慶應義塾大学ウェルビーイングリサーチセンター長の前野隆司教授が、アンケートをもとに人間の幸福を決める要素について調査したところ、人間の幸福は次の4つの要素に大きく影響されることがわかりました。
- 自己実現と成長の因子
- つながりと感謝の因子
- 前向きと楽観の因子
- 独立とマイペースの因子
これらの要素をまとめて前野教授は「幸せの4因子」と呼んでいます。
というわけで、この幸せの4因子をこれから順番に解説していきます。今回は「自己実現と成長の因子」と「つながりと感謝の因子」の解説をしていきます。
自己実現と成長の因子
自己実現と成長の因子とは?
自己実現と成長の因子は、自分の強みや優位性を活かして、他者や社会の役に立つことで満たされます。
自分の得意なことや特技を使って困っている人を助けたり手を差し伸べてあげる!といった感じですね。
ほかにも、夢や目標を達成し、スキルを身に着け自分が成長しながら、望んだ自分像に近づくことも大切です。
例えば、ストレングスファインダーや性格診断テストなどの診断ツールで自分の強みを理解し、それを利用してうまく誰かのために働くのもありでしょう。
コツコツと人の役に立つ仕事をこなしながら、最終的な目標へ向かって学習や練習を繰り返し成長していくという流れです。
小さな人助けが幸せにつながる
社会や人の役に立つ!といっても壮大な目標を持つ必要はなく、友達や同僚を軽く手助けしてあげるだけでもこの因子は満たされていきます。
コツは自分の「オタクの部分」を使って役立つ情報を提供したり、スキルを使って喜ばせることです。
例えば、アニメが好きな人は友達におすすめのアニメを教えてあげる!といった感じですね。
つながりと感謝の因子
つながりと感謝の因子とは?
これは深いつながりと感謝の心を持つことで満たされます。
例えば、誰かを喜ばせたり親切をして社会的なつながりを感じることです。
と同時に、自分を大事に思ってくれる家族や親友を持ったり、あらゆる物事に感謝することでも満たされていきます。やはり感謝は幸せにとって重要ですね。
安定した人間関係を築く
心理学ではよく言われていますが、安定した心を持って他者と良質な人間関係を築くことが大切です。
前野教授曰く、幅広い種類の友人がいたほうが幸福度が高くなるとのことで、いろんな国籍、性別、年齢、職の人間関係が築けるように人付き合いをしていったほうがいいようです。グローバルですね。
これは確かに納得できるアドバイスで、いろんな経験や知識を持った友人がいたほうが自分の思考も偏らずに済みますからね。
また、友人の数が多いかどうかもあまり関係がないとも言っていまして、これは孤独感と病気に関する研究結果とも一致する内容です。
といったところで、続きはまた次回!
参考資料
幸せのメカニズム 実践・幸福学入門 (講談社現代新書) Kindle版 前野隆司 (著)