愛されるリーダーのタイプは職場環境で変わる
理想的なリーダー像はどんなものか日々議論されていますが、どんな人物がリーダーとしてふさわしいかのかは職場の環境によって変わります。
大きく分けるとリーダーのタイプは2種類あり、権威的で部下にも積極的に指示を出すリーダータイプと、自由放任主義的でチームのメンバーそれぞれの判断に任せて仕事をさせるリーダータイプがいます。
パッと見ると後者のリーダーの方が優秀そうに見えますが、実はこの2つのリーダータイプには、合う職場、合わない職場があるのです。
なので、どれだけ優秀なリーダーシップを持っていても環境に適していなければ成果を出すことはできません。
リーダーとして仕事をしている人はその環境や状況を見極めて行動を変えていかなければいけないのです。単純に同じように働いていれば良いというわけではないのですね。
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指示をよく出すリーダーが活躍する職場
フロリダ大学の心理学者であるマービン ショーとマイケル ブルムが行った心理実験によると、組織の行なっている仕事の内容が従業員に面白いと思われているかどうかで、チームに対してリーダーのすべきことが変わるということがわかっています。
仕事や作業の内容が面白く、作業をするチームメンバーが楽しみながらプロジェクトを進められる場合には、リーダーは指導的でメンバーに積極的に指示を出すほうがうまくいきます。
例えば、新しい挑戦や採算をあまり気にしないような仕事ですね。メンバーがそれぞれに興味ある分野の仕事に携わることができている場合は、それだけで仕事に対する満足度上がっているので指導があっても不満が出にくい状況にあります。
なので、そういう場合にはリーダーは指示を細かく出して仕事の効率を高める方にシフトした方がチームにも活気が出てくるのです。好きなことができて、さらには成果も挙げることができているという最高の状態です。
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民主的なリーダーが活躍する職場
しかし、仕事の内容が単調的だったり興味がなかったりして退屈だったりつまらないと感じられる場合には、メンバーに命令を下すタイプのリーダーは向いていません。
やっていることが退屈な上に上司から頻繁に指示が飛んでくるようになってしまうと、さらに社員のモチベーションが下がってしまうのです。
こういう場合にはメンバーと民主的に話し合い、それぞれの作業内容を個々人が好むものに割り当ててくれるリーダーが好まれています。不満が溜まっていたりフラストレーションが溜まっている状況では、リーダーは積極的に部下の話に耳を傾けてモチベーションの維持に努める必要があるのです。
例えば、楽しみのためではなく経営維持のためやお金を稼ぐために行う保守的な内容の仕事がこれに当たります。
気乗りしないけれどどうしてもやらなければいけない仕事の場合には、従業員の自主性を高めて作業にあたってもらうように心がけると良いのです。
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仕事の種類でリーダーのやるべきことは変わる
実際に実験の結果でも、この2つのタイプのリーダーを比べてみると、面白い作業のときには指導的なリーダーが指示を出すと従業員はより作業内容が面白く感じられるようになったのに対し、作業がつまらないものだと民主的なリーダーがメンバー自身に自主的に作業を選ばせたほうが仕事を楽しく感じられたことがわかりました。
こうして職場の雰囲気やその時の作業の内容に合わせて指示の出し方を変えるのもリーダーが行うべき1つの心理テクニックなのです。
というわけで、部下を持っている人や人を雇っている立場にある人は、この研究結果を参考に作業指示の出し方を最適化してみてください。
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また、まだ部下など指示を出す相手がいない人は、今回の研究は自分自身にも使えるテクニックですので、仕事に対するモチベーションを見極めて作業工程に工夫を加えてみましょう。
好きな仕事はより機械的に、好きではない仕事はより自由に行なってみるという感じです。そうすると苦手な仕事も楽にこなすことができますし、好きなことの成果も上がって一石二鳥にすることができるのです。
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