メンタルバンクとは?
最近あなたは燃え尽きたり、疲れ果てたり、疲れ切っていませんか?「何を楽しみに生きたらいいのだろう」と思っていたりはありませんか?
これらはすべて、あなたの心の健康が赤字状態であることを示すサインです。
私たちの心の健康や元気は、毎月の預金通帳と同じように、入金と出金を繰り返していると考えることができます。
たとえば、ソファで好きなテレビ番組を見ながらお茶を飲むのは預金(収入)で、約束の時間に遅れるのは出金(出費)です。
考えようによっては、心が疲れたときというのは、日頃のケアの仕方を見直す絶好の機会となります。
というわけで今回は、メンタルヘルスのための銀行口座、メンタルバンク(メンタルヘルスバンク)という考え方について解説していきます。
心の資産と負債を記録する
まずは、自分の人生に付加的な利益をもたらす行動や活動(メンタルアセット=資産)と、ストレスの原因となる生活の側面(メンタルデット=負債)をわけて考えてみましょう。
ここで注意したいのは、身の回りにあるすべてのストレスをもとからなくす方法はないということです。
むしろ、なかにはストレスの要因となっているものが、あなたにとって最大の資産になっている場合もあります。
ストレスをすべてなくす必要はない
たとえば、子育てをしていると、時にはイライラしたり投げ出したくなることもあります。
しかし、子どもを産んで育てるという選択をした人にとっては、子どもと一緒に成長する時間や子育てをすることは生活を豊かにするものでもあります。
また、仕事が嫌いだからと言ってそれを一生やめてしまえば生活することも難しくなります。
このように、ストレスの元凶となるものをすべて取り除く必要はありません。
私たちが持つべき目標は、生活のバランスが崩れて、心理的に赤字の状態になるような生き方をしないようにすることです。
メンタルアセット・メンタルデットになるもの
生活と心のバランスを保つために重要なポイントが、心の資産(メンタルアセット)と心の借金(メンタルデット)をうまくコントロールすることです。
たとえば、健全な人間関係、定期的なレクリエーション活動、親しい人と遊ぶ、偏見のない考え方などがメンタルアセットとして挙げられます。
別の言い方をすれば、心を満たして心地よい気持ちにさせてくれる要素です。
一方で、メンタルデットは、心の資産の裏返しのようなものです。
たとえば、人間関係の悪化、まったく趣味を楽しまないこと、有酸素運動などの健康を増進させる活動の不足、ジャンクフードを食べすぎる、否定的・批判的すぎる考え方などが挙げられます。
こちらはこれまでに手に入れてきた幸福感や健康を損なう要素です。
銀行口座にお金を貯金できるように、心のつよさや自尊心も自分の中に貯めることができます。やり方はシンプルで、運動したり野菜を食べたり睡眠をとったり友人と遊んだり恋人とデートに出かけたりと、健康的なことをするだけです。お金の貯蓄も大事ですが、心の貯蓄も大切にしましょう。
— 心理学を解説する ちょっぺ〜先生@進化学と恋愛心理 (@kruchoro) 2021年10月8日
心の健康資産を管理する
メンタルアセットとメンタルデット、これらの両要素を適切に管理し、メンタルバンクにある総資産がゼロになったりマイナスになるのを防ぐことが目的になります。
つまり、心の資産管理をするのですね。
心の経済状況を理解するうえで大切なのは、自分の人生のプラスとマイナスの原因となっている内的要因(考え方や価値観)と外的要因(生活習慣や人間関係)の両方に目を向けることです。
まずは、自分にとってどんなことがメンタルアセットになり、どんなことがメンタルデットになっているのかを突き止めましょう。