運動をするだけで人は幸せになれる
運動をするだけで人間は元気になれます。運動には身体的にも心理的にも大きなメリットがあるのです。
ポジティブ心理学で有名なハーバード大学のタル・ベン・シャハー教授も「運動をしないのは憂鬱になる薬を飲んでいるようなもの」と言っています。
それくらいに運動が幸福度を高めてくれるのは科学界では常識になってきています。しかしわかっていてもなかなか時間が確保できないのが私たちです。
そこで今回は、最低限どれらくい運動すれば幸せを感じられるようになれるのかということについて解説していきます。時間に追われて運動できずにいる人は参考にしててください。
一日の幸せに必要な最小運動時間
2009年に行われたイリノイ大学のチャールズ・ヒルマン博士(現在はノースイースタン大学の心理学教授)とダーラ・カステリ博士(現在はテキサス大学オースティン校の心理学教授)の研究によると、一日たった20分の軽い運動で幸福度が上げられることがわかっています。
これは9歳の子どもたちを対象に行った実験で、トレッドミルを使って20分の軽いウォーキングをしたあとで認知テストを受けてもらったところ、運動をした子どもは脳の活動量が大きくアップして注意力が高まっただけではなく幸福感も高くなったのです。
さらに学力テストも実施したところ、読解力、スペリング、数学の3つの科目でパフォーマンスの向上が見られたのです。運動をすると幸せになるだけではなく頭もよくなるのですね。
軽い運動で得られる4つの心理的メリット
研究によると、たった20分運動をするだけでも以下のような健康メリットが受けられることがわかっています。
- BDNF(脳みその神経細胞を成長させる)がアップ
- ドーパミン(認知力と注意力を高める)がアップ
- ノルアドレナリン(気分を良くしてくれる)がアップ
- セロトニン(抗うつ効果を持つ幸せホルモン)がアップ
ざっと見ただけでもすごいですね。つまり、たった20分間の軽い運動をするだけで、認知力と注意力を高まって仕事や勉強がはかどるようになり、気分が良くなって幸せを感じやすくなり、脳みそがさらに立派に成長してくれるようになるということです。
結論、幸せになりたいのなら運動しましょう。
まずは1日20分のウォーキングをしよう
もちろん上記に挙げられているのは脳みそに関連したメリットだけです。これ以外にも身体に及ぼす健康メリットを考慮すると、運動をするようになるだけで大いに健康な体になれることがわかります。
というわけで、今回紹介した研究が示すように、散歩やウォーキングで十分なので、まずは毎日20分の軽い運動を目指して幸せな気分を増やしていきましょう。