- たいていの人は、理想と違う人を恋人に選ぶ
- 人を好きになるポイントは3つ
- 恋人が理想とかけ離れてしまう理由
- でも長い付き合いになると…?
- 理想と違う相手とは長く付き合えない
- 理想と現実を一致させる恋愛術
- 理想を決めておく
- 好きになるポイントを知っておく
- 最初は直感を使う
- 相手の理想も調べる
長続きする恋愛のパートナー
長続きする恋愛パートナーを選ぶ方法というのがあります。
恋愛のパートナーを選ぶ上で、すぐに別れるのか、付き合ったら結婚までいくのか、といった基準は重要です。
しかし現実には、せっかく付き合ってもすぐに別れてしまうこともあれば、最初の恋人と結婚するということもあります。両者の違いは何なのでしょうか?ただの運命?
そこでこの問題を調べた心理学研究があります。過去にもこれについて調べた研究を紹介しましたが、今回はより細かいところまでポイントを絞っています。
というわけで今回は、付き合ったらすぐ別れるカップルは見分け方と、自分がそうならないためにはどうしたらいいのか、について話していきます。
たいていの人は、理想と違う人を恋人に選ぶ
アメリカ、カリフォルニア大学の研究で、過去に行われた「異性の好み」に関する96件の論文をまとめたものを紹介します。
この研究では、「理想のパートナーを追うことで本当に幸せになれるのかどうか」を調べるために集めた恋愛データを分析してチェックしました。
すると、たいていの人は自分の理想とは違う相手を選んで交際する、ということがわかったのです。
この結果だけ見るとけっこう意外な気がしますよね。私たちには異性に関する好みがそれぞれにあって、その好みを基準に相手を選んでいると思うのが一般的な考え方です。
また、政略結婚をしていた戦国時代とは違い、現代では我々はかなり自由な恋愛を謳歌をしているのですから、自分の理想の相手を求めても文句は言われません。
しかし、私たちが恋愛のパートナーを選ぶ場合には、その相手が理想の人間像とは限らないのです。
過去にも、人が好きになるポイントは顔でもお金でも頭でもないんだ!という話をしましたが、私たちは意外と自分の好みの基準すらよくわかっていないようです。
人を好きになるポイントは3つ
まず最初に、どんな人でも異性への理想を持っています。その理想のポイントは以下の3つに大別されます。
私たちが恋愛対象となる相手の理想を挙げるときには、基本的にこの3つのどれかに当てはまります。
「性格が優しい人が良い」という人もいれば、「ルックスが重要」という人もいれば、「まずはお金がないとダメ」という人もいます。飲み会などで恋愛の話になってもほとんどこの3つのポイントが挙げられますよね。
「健康的な人や爽やかな人が好き」という意見は身体的魅力やバイタリティの部類に入ります。
実は、ルックスを見るということは相手の健康度を見ているのと等しいのです。
健康的な人ほど元気よく働けますし、他者との交流も盛んになるので精神的にも安定します。ですからモテるのですね。
恋人が理想とかけ離れてしまう理由
さて、そこで実験にて参加者の人たちに「過去に自分が実際に付き合った相手」を上記の理想ポイントでチェックしてもらったところ、自分の理想に合致した恋愛パートナーを選んだケースはほとんどなかったのです。多くの人が理想とは違う相手を選んで付き合っていたのですね。
どうしてこのような結果になっているのかというと、私たちが人を好きになるときには、無意識に相手に好意を覚えているからです。
意識して「この人を好きになろう!」と恋に落ちているのではなく、知らず知らずのうちにお互いの距離が縮まって、気づいたら恋をしていたというのが普通ですよね。
このようにして、たいていの「恋人選び」は感情や無意識のプロセスで決まるので、頭の中にある「理想の相手」のように意識的な条件が作用するケースはほとんどないのです。
つまり、多くの人の頭の中にある「恋愛相手に求める理想」は、彼(彼女)らが本能的に異性に感じているものとは大幅なズレがあるのです。
これは過去の心理学研究の結果とも一致した内容です。有名なのが、見たり会ったりする回数が増えるだけで相手が好きになる単純接触効果です。
でも長い付き合いになると…?
しかし、長く付き合っていくにつれて話が変わってきます。
実は、恋人作りにおいて「理想」が無関係であったのは短期的な恋愛だけでした。これが長期的な恋愛関係となってくると状況が変わってくると、今度はお互いの理想を気にし始めたのです。
これは2人の関係が長くになるにつれて、それぞれが相手に期待していた「理想」の重みが増していくようになったためです。
長く付き合ったり結婚を考える相手となると、恋のドキドキだけではなく、頭の中で考えた理想も重要な指標になってくるのです。
まぁわかりますよね。長く付き合うとなると感情の高ぶりを楽しむだけではなく、安定して二人の生活が続く状況を保てなければいけないのですから、なんだかんだ理想を持つことは大切なのです。
理想と違う相手とは長く付き合えない
また、長く付き合うにつれて感情の高ぶりも最初の頃と比べると鎮まっていきますから、段々と冷静に相手を評価できるようになってくるのです。
そうして頭が次第に冷静になってくると、実際には相手が自分の理想とマッチしていないので「この人とずっと一緒にいて大丈夫かな?」と疑心暗鬼になってくるのですね。
例えば、自分が優しくしてほしいと思うときに相手が優しくしてくれなかったり、自分が当たり前だと思っている行為を相手がまったくやってくれないと、どうしても不安や不満が溜まってすれ違ってきますよね。これです。
つまり、短期的な恋愛においてはお互いの理想は関係ないので心配することはないけれど、長期的な恋愛関係においてはお互いの理想が一致していた方が良いということです。
実験参加者を調べてみても、両者の理想が合っているカップルほど、長期的な関係の満足度が高くなり、将来的にも別れにくくなる傾向がありました。
理想と現実を一致させる恋愛術
今回の研究結果を今後の恋愛活動に活かすのであれば、出会ったばかりの頃に相手に感じた感情をそのまま信じて付き合ってしまうとあとあと大失敗するかもしれないので、長期的な関係を求めるのであれば最初から理想の相手を追った方が幸せになれる、ということです。
一時の感情に飲まれてパートナーを選ばない方が無難です。特に浮気っぽい人を回避したいのであればなおさらです。
理想を決めておく
というわけで、まずは自分の「理想」をはっきりさせておきましょう。最初にあげた3つのポイント「性格、ルックス、財力」の中から自分にとって重要なものを決めておくことが理想の相手と出会うためにも役立ちます。
「優しい人」ですとか「お金持ち」ですとか「マッチョな人」というように最初の目標ハードルを設定しておくことで、それをクリアした相手とは長期的に付き合える確率が上がり、長く付き合うつもりのない相手との時間を過ごさずに済みます。
もちろん、自分自身もそのレベルに見合った相手となるために日々精進しなくてはいけません。
理想だけ高くて自分がそれに見合っていないのであれば、相手がなかなか見つからないのも当然ですからね。
また恋愛に限らずこういった自分の中にある大切な価値観を知っておくことは幸せになれるかどうかを分けるポイントとなります。
好きになるポイントを知っておく
また、自分の「感情のスイッチ」についても知っておきましょう。
つまり、自分が惚れやすいポイントですとかシチュエーションですね。これは人によって違うものの、誰にでも感情が動きやすくなるときがあります。
よくあるのが「病気の時や弱った時に優しくされて恋に落ちた」ですね。あとは「ギャップ萌え」とか「いじめられると弱い」とかですね。自分が恋に落ちやすくなるトリガーとなるものを押さえておくと後になって冷静に考えることができます。
最初は直感を使う
とはいえ、最初の出会いでは直感で選ぶことも大切です。
これは一見すると矛盾しているようですが、最初から理想だけを求めてしまうと退屈な仕事のように気持ちが入らなくなってしまいそもそも恋に落ちれないというパターンになってしまいます。
ですので、最初は直感で身の回りにいる気になる相手を選び、その後で自分の理想と比べていって相手を絞り込んでいく感じです。
相手の理想も調べる
それなりに深く付き合うようになったら、「自分は相手の理想に合っているか」を調べていきましょう。
自分だけが理想を求めて、相手のことを放ったらかしではうまくいきません。
長期的な関係を築くのであれば、相手の理想についても理解しそれに近づく努力をすることが大切です。
つまり流れとしては、
1.直感で恋人候補を決める
2.自分の「感情スイッチ」を思い出して、惚れやすくなっていないか注意する
3.相手が理想に合っているかを調べる
4.相手の理想が自分に合っているかを調べる
という感じです。
長期的な恋愛関係を求めている人は参考にしてみてくださいね。逆に短期的な恋愛を楽しみたい!という人は自分の直感を極めてください笑。
多くの恋愛では、恋人は理想の相手ではない
長期的な恋愛となると、理想の相手であることがより重要になる
短期的な恋愛では、理想を求めていなくてもうまくいく
長期的な恋愛のためには、自分も相手の理想に合わせる必要もある