歳をとるほど人は頑固になる
私たちは歳をとればとるほど相手の説得に耳を傾けないようになるということが研究からわかっています。
年配者の方が保守的な性格になりやすいのは、教育や経験の違いといった過ごした時代の影響力のほかに加齢による脳みその変化が影響をもたらしています。
よく映画やドラマなどで老人が頑固なキャラクターとして描かれたり、歳をとると頑固になるというような一般的な話がありますが、実際に人間は歳をとると頑固になってしまう傾向があります。
年配者は説得に応じなくなる
アメリカ、ニューメキシコ大学のマリー ハリス教授は、買い物中のお客さんに声をかけて、回答するのが少々めんどくさいと感じるような複雑なアンケートに答えてもらうという心理実験を行いました。
実験の対象者となった買い物客の年齢は14から81歳と広くばらけており、男性91名、女性118名の人たちに声をかけました。
すると、声をかけた人が年配者になればなるほどアンケートに答えてくれなくなる傾向が見つかったのです。
年を重ねるほど説得しにくくなる
テレビの影響からか、なんとなくこのようなアンケートは年配者の方や中高年の方が答えてくれるというイメージがありますが、実際は逆で若者のほうが協力的な姿勢を示してくれるのです。
今回の研究結果が表すとおり、私たちは歳を重ねれば重ねるほど他者からの説得に応じにくくなるという性質があります。考えや行動が固定化されて、性格が頑固なものになっていってしまうのですね。
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若い人が多い集団ほど変化が早い
説得に応じにくくなると言う事は保守的な性格になるということですから、新しいことや変わったアイディアというのは年配者が多い集団においては採用されにくい状況になります。
例えば世界を見渡してみると、新しいテクノロジーやサービスを取り入れるのが早い地域ほど若者の住んでいる割合が多いという傾向があります。
既存の技術や暮らしに満足する年配者に対して、若者の人たちは新しい技術や新しい暮らしに対する好奇心が強く、物事を改善する意識も強い傾向にあります。そしてそのような積極性が社会の繁栄には必要不可欠です。
見慣れているものを当たり前だと思ってしまう
見慣れているからという感情的な理由で非効率的な選択をしないように、この傾向には気をつける必要があります。
こういった性格になると、下手をすると人間関係にも問題を抱えることになってしまいますからね。
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心の柔軟性を育てていく方法
たとえ自分の生活を今よりももっと豊かにしてくれる新しいアイディアがあったとしても、私たちは心理的にそれらのアイディアを拒んでしまいやすいのです。そしてその傾向は歳をとればとるほど大きくなってしまうのです。
自分自身がこのような頑固な心理状態になって、正しい意見を受け入れられないといった状態になってしまわないようにするためには、客観的な視点で自分を見つめて分析する習慣が必要です。
他人になった気持ちで考える
あるいは他の人の立場になってものを考えて思考力や共感能力を鍛えるといったことも役に立ちます。
多くの人と触れ合い、彼らの話を聞くことで多様なものや自分と違ったものを受け入れるための柔軟性が養われるのです。
頑固になったり相手の話に耳を傾けなくなってしまうと人間関係にも悪影響が及び、孤独になってしまいますので気をつけましょう。
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