【スポーツ心理学】緊張しても大丈夫!プロのスポーツ選手が使う5つのメンタルコントロール術を解説

ストレスの心理学
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緊張したときのメンタルコントロール

プレッシャーや不安といったものは誰にでもありますし、ときには思いもしないところでそのような感情が湧いてきて不意に緊張してしまうことがあります。

 

一度こうなってしまうとパニックになったり頭が真っ白になって、準備していたことや予定していたことが思うように進まなくなってしまいます。

 

そして、そのことがさらに焦りを生むという負のスパイラルに陥ってしまうこともしばしばあります。

 

一度この状態になると、ポジティブな気持ちになろうとしてもなかなか元の状態に戻れません。

 

そこで、今回は緊張してしまったときでもすぐに冷静さを取り戻してパフォーマンスに集中するためのメンタルコントロール方法について話していきます。

 

普段のメンタルトレーニングが大切

 

もちろん、メンタルのコントロールに一番重要なのは普段のトレーニングなのですが、その普段のメンタルトレーニングのために用いられている方法を本番のときに思い出して活用してみても良い効果が期待できます。

 

なので、今回紹介する思考術を緊急時だけでなく普段の生活の中にも取り入れることができれば、日常的なメンタルトレーニングもできる上に、緊急事態に陥った時のための回復手段も上達するので一番良いわけです。

 

できたら今回の方法を普段の生活の中でちょくちょく行うように心がけましょう。

 

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マインドセットも良いほうに変わる

 

また、今回紹介するメンタルコントロール術は私たちのマインドセット(価値観や考え方)を自分が望んだ良い方向に変えることにも繋がりますので、どんな人でも覚えておいて損はありません。

 

マインドセットが変われば、そもそもストレスの悪影響が少なくなったり、緊張しにくい体質を手に入れることもできます。

 

それでは早速、その5つのメンタルコントロール術を紹介していきます。

 

メンタルコントロールのための5つの思考法

 

アメリカでメンタルをコントロールするためのトレーニング方法を紹介しているジム レイヤー氏は、次の5つの思考が心をコントロールしてプレッシャーを軽くするために必要なことだと言っています。

 

以下に並べたものがメンタルコントロールをするための5つの思考です。

 

  1. 結果はどうでも良いと考える
  2. 自分のプレイに集中しようと考える
  3. やっている作業をとにかく楽しもうと考える
  4. 失敗しても次があると考える
  5. 何があっても大丈夫だと考える

 

それでは順番に解説していきましょう。

 

結果はどうでも良いと考える

 

目の前のことではなく、未来の結果や過去の失敗について考えている状態はマインドレスな状態と呼ばれ、集中力が途切れ、心がさまよっている状態を指します

 

この状態になると、不安や恐怖といったネガティブな感情がどんどん押し寄せていて心が疲れてしまいます。なので、まずは目の前のこととは関係のないことを頭から追い出すようにすることが大切です。

 

未来の結果も過去の失敗も関係ない

 

そこでまず最初に、「未来の結果も過去の失敗も今は関係ない」と考え、目の前のことに集中してマインドフルになる準備を整えるのです。

 

結果はどうでもよく、今できることを全力でやるだけなのだと考えるのです。まずは未来や過去ではなく、現在目の前にあることだけを考えればいいのだと自分に言い聞かせましょう。これが最初にこなすべき行動です。

 

もちろん、これだけではうまくいかないこともあります。なので、結果はどうでもいいのだと考えたら次のプロセスに進みます。

 

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自分のプレイに集中しようと考える

 

先ほどの方法で未来への懸念と過去への執着を頭から追い払ったら、次はただ目の前のことに集中します。

 

腕を持ち上げる、指を動かす、背筋を伸ばすなどなんでも良いのですが、作業に関わりのある部分に注意を向けることで過去のことも未来のことも頭の中から自然と消えていきます

 

我々の脳みそのメモリーは意外と小さいので、新しいことに注意を向けることでこれまで考えていたことがあっさりと消えていきます。

 

失敗が頭に浮かんだら

 

「失敗してしまうかもしれない」というネガティブな考えが浮かんだら、作業の細部に目を向けてみてください。パニックになったり集中が途切れたら、細かな作業に意識を向けて集中すると覚えておきましょう。

 

目標となる対象物をじっと見て、必要な情報を得るために耳を澄まし、呼吸を整えて、すべての意識をそこに集めます。そうして細かな点に注意を払うことで集中しやすくなります。

 

やっている作業をとにかく楽しもうと考える

 

集中できるようになったら次は楽しむことを意識しましょう。

 

遊び心はユーモアと並んで成功に必要な要素の一つです。遊び心は私たちの心に余裕と柔軟性をもたらしてくれ、物事を結果的に成功に導いてくれます

 

これが遊びではなく、絶対に成功させよう!と意気込んでしまうと失敗を恐れて緊張してしまう可能性があります。成功を意識するあまり未来の結果が気になってしまうようになるのです。

 

結果よりも楽しむことが優先

 

そこで、結果がどうこうではなく、とにかく今やっていることを全力で楽しもう!と考えてプレッシャーがなくしていきましょう

 

そう考えるようにすると、作業を楽しめるようになり不安も感じなくなって目の前のことに集中できるようになります。

 

どの部分が面白いのか、興味のあるところを探して面白半分で物事を見つめるようにしましょう。

 

失敗しても次があると考える

 

結果にこだわり過ぎてマインドレスな状態にならないためには、そもそも成功だけを唯一の正しい道だと考えずに、この挑戦には失敗してもいいのだと考えることが役に立ちます。

 

失敗しても大丈夫、失敗しても次がある、これがすべてではないと考えることでリラックスし、本来の力が本番でも引き出せるようになるのです。

 

「練習は本番のように、本番は練習のように」と言われているように、本番の心理的なハードルや期待感を上げ過ぎない考え方が大切です。

 

どうでもいいからこそ緊張しない

 

人の心は期待すれば期待するほど、未来への結果に固執し、失敗を恐れるようになって、体も心もガチガチになってしまいます。

 

むしろ「こんなものはどうでもいい」と考える方が上手くいくのです。これは緊張しやすい人や心配性な人ほど効果があります

 

期待も後悔もなく、ただ目の前のことだけを基準に考え、集中し行動するだけなのです。

 

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何があっても大丈夫だと考える

 

先ほどの失敗に寛容になるというアドバイスと似ていますが、こちらは結果だけではなく、挑戦の途中経過や自分の人生全体を含めて「何が起きても大丈夫」だと考えようというアドバイスです。

 

どれだけ準備をしても予想外のことは起こります。これはどうしようもないことです。

 

なので、何が起きても自分なら大丈夫だと自己暗示をかけましょう。

 

これから先どんな事態が起ころうとも自分はそれにうまく対処するし、結果的に良くなる方に物事は転んで行くものだと考えるのです。哲学に近いですね。

 

成功ではなく問題に対処することを考える

 

これまでの心理学の研究でもポジティブな自己暗示を信じられる人ほど成功しやすく、本番でも結果が出せるとわかっています。

 

自分を肯定する気持ちがあり、どんな問題にも完璧ではないけれどそれなりに対処できるというポジティブな思い込みが自信に繋がり、本番でも緊張せずにリラックスして行動できるようになるのです。

 

本番に向けて必要な努力したあとは、自分の力と運をただ信じましょう。これまでの努力を思い返し、「〜もしてきたし、〜もしてきたから大丈夫だ」と自信を持つように自分を説得するのです。

 

とにかく「まぁいっか」を口癖にする

 

また、本番で想定していなかったことが起きてしまい、思うようなパフォーマンスができなくても、柔軟に対応してその瞬間を楽しむように気持ちを切り替えましょう。

 

予定と違うけど大丈夫、ちょっと失敗したけど大丈夫と考えるのです。

 

その場で起きたことであっても、ネガティブな出来事や不安について考えるのは集中を妨げてプレッシャーを呼び戻すことに繋がってしまいます。なので、その思考を断ち切るために「まぁいっか」を合図にしてネガティブな思考を停止させることが役に立ちます。

 

 

パニックになったら使おう

 

以上がプレッシャーを跳ね除けて本来の能力を本番で発揮するための5つのポイントでした。最後にもう一度改めて5つのポイントを載せておきます。

 

  1. 結果はどうでも良いと考える
  2. 自分のプレイに集中しようと考える
  3. やっている作業をとにかく楽しもうと考える
  4. 失敗しても次があると考える
  5. 何があっても大丈夫だと考える

 

ということで、もしも緊張しやすい場面で過剰にプレッシャーを感じてしまい、頭がパニックになってしまったら、これらのポイントを思い出してそれぞれの思考に集中してみましょう。

 

今回紹介したアドバイスを実行するときには、上の思考から順番に思い出して集中していって、自分が段階を踏んで徐々に落ち着いていっていることを自覚するとよいです。

 

そうして段階を踏むことでより集中しやすくなり、プレッシャーを感じにくくなりますからね。

 

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