怖いものを見ると心が強くなる!?
夏は怖い話を聞いたり肝試しをしたりホラー映画を見たりと、自分から怖い体験をする機会がたくさんありますよね。
実は、この行動が私たちのメンタルを鍛えてくれているのです。
心理学の研究結果から、ホラー映画を見るとメンタルが改善して心が強くなるということがわかっています。面白い話ですね。
私たちは日常生活ではあり得ないような怖いものを見たり、恐怖の対象に直接触れたりして恐怖を擬似体験することで、その後日常に戻ってきたときに、生活や周りの環境がいつもと変わらない普通の状態であることに幸せを感じられるようになる心を持っているのです。
これはホラー映画に限らず、例えばジェットコースターやお化け屋敷など、恐怖心を煽る遊園地のアトラクションもメンタルに良いということが分かっています。自分から積極的にドキドキハラハラする体験をすることが大切なのです。
お金を払ってまで自分から怖い体験をすることには大きな意味があったのですね。ただの無駄遣いではないのです。
実はホラー映画を見るとメンタルが改善して心が強くなります😳
日常生活ではあり得ないような怖いものを見たり擬似体験することで、日常に戻ってきたときに普通であることに幸せを感じやすくなるのです😊✨
▶️たまにはホラー映画を誰かと一緒でもいいので見てみましょう😉
おはようございます🙇♂️
— ちょっぺ〜先生@心理学作家 (@kruchoro) 2019年4月15日
お化け屋敷で気分が改善!
アメリカのペンシルベニア州にあるピッツバーグ大学で恐怖に関する社会学を研究するマーギー カー博士は、お化け屋敷のチケットを購入した262人の男女を対象に、お化け屋敷での疑似的なホラー体験が私たちの心理状態にどのような変化をもたらすのかを調べました。
すると、ホラー体験をした実験参加者の人たちはみんな、恐怖の感情で気分が改善し、活力が向上していたことがわかったのです。言葉にすると不思議な感じがしますが、私たちは恐怖を感じることで気分が良くなるのです。
彼らは、お化け屋敷に入る前の状態と比べると、神経の反応が低下してリラックス度もアップしていました。
つまり、ホラーな体験が被験者たちの心を落ち着かせ、ストレスの解消や気分の改善などに役立っていたのです。
お化け屋敷やホラー映画が好きな人たちがいますが、彼らがホラー好きなのはこうした心理効果が合ったからなのです。
こうしてホラーな体験をして恐怖の感情をわざと呼び覚ますことは、私たちの心にプラスの効果をもたらしてくれるのです。ただドMというわけではないのです笑。
あらゆる場面において幸運を見出し感謝をしよう。なぜなら感謝をするようになると、私たちは悪い出来事や悪い側面ではなく、良い出来事や良い側面について気づくようになるからだ。すると、悪いことについて考える時間が自然と減り、悪いことも減っていくのだ。幸福になるために感謝は絶対必要なのだ。
— ちょっぺ〜先生@心理学作家 (@kruchoro) 2018年11月12日
自分からネガティブな体験すると強くなる
この現象は「自発的ネガティブ体験」と呼ばれています。恐怖の中でも私たちが自分から自発的に選んで体験した恐怖に対しては、メンタルに安らぎを与えて気持ちをリラックスさせる心理効果があるのです。
ポイントは自分から選んだホラー体験というところです。
人にびっくりさせられたり強制的に不安に駆られるような状況に追い込まれるのはただのストレスですが、自分から挑戦している場合は自己コントロール感を感じられてメンタルが安定するのです。
コントラストの原理
このように恐怖体験がストレスの解消になる理由は、非日常的な体験と普段の平凡な生活とを対比させているからです。
つまり、お化け屋敷やホラー映画などの非日常的な恐怖を味わうことで、平凡な生活が喜びにあふれたものに変わり、普段は忘れていた些細な幸せにも気づけるようになるのです。
この心理現象は心理学の研究の中でも昔から多く確認されているコントラストの原理というものが関係しています 。
コントラストの原理とは、例えば、10 kg のダンベルを持った後で少し重さを下げた5 kg のダンベルを持つと、とても軽く感じるといった心理的な錯覚現象です。この場合10 kg のダンベルを先に持っていた方が、5 kg のダンベルだけを単体で持つよりもずっと軽く感じられるとようになります。
ホラー体験で気分が良くなる理由
他のもので言うと、海外旅行から帰ってきたら我が家や日本の生活がやたらと良いものに感じるのも同じ心理ですね。やっぱり我が家が1番落ち着くという感情ですね。
これと同じように、日常ではなかなか起こり得ないストレスフルな恐怖体験を味わうことで、日常の生活に戻った時に感謝の心やありがたみを感じやすくなるのです。
パニック映画やホラー映画でも、日常ではありえないような命に関わる恐怖体験を機に愛する人の大切さに気づいてハッピーエンドといった描写がよくありますが、まさにそんな感じです。
私たちはいつもと違った体験をすることで日常生活の別の側面や、見逃していた価値を見つけることが出来るのです。そのおかげで当たり前のことを当たり前だと思わずにその存在を感謝することができ、小さなことにも幸せを感じることができるようになるのです。
苦手なものの克服の仕方
さらには、この擬似的恐怖体験には私たちのストレス耐性を強化してくれるプラスの効果もあります。
頭の中で「安全だ」と理解している擬似的な恐怖に自発的に触れることで、その体験が訓練となり、不安や恐怖に対するストレス耐性がつくようになるのです。
水に浮くのが怖くて泳げない人が、最初はプールの浅いところで泳ぎの練習をして、徐々に水に慣れていくのと同じです。小さな成功体験を経験しよう!というやつですね。
私たちは不安や恐怖といったストレスを与えるものに対しても、自分から何度も触れ合い、その体験に慣れていくことで心を鍛えることができるのです。
なので、ストレスに強くなりたかったら自宅でホラー系の映画を見るところから始めるのもおすすめです。
挑戦も良い体験を与えてくれる
こういったホラー体験と同じように、苦手なことや新しいことへの挑戦も私たちのメンタルをより良いものに変えてくれます。
私たちは、たとえ今は苦手なことであっても、自分から挑戦することでその経験をプラスの体験に変えられる可能性を持っているのです。
苦手なことや新しいことを過度に怖がる必要性はないのです。時には自分からそういった世界に飛び込んで行きましょう。
ホラー体験をすると、恐怖の感情で気分が改善し、活力も向上する
ホラー体験をすると、神経の反応が低下してリラックス度もアップする
自分から積極的に行うホラー体験はメンタルに良い
苦手なものや挑戦も自分から行うことで楽しみながら成長できる