【ダークパーソナリティ】性格が悪い人の特徴とヤバい人を排除するための仕組み

ビジネス・成功の心理学
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ダークパーソナリティとは?

今回はダークパーソナリティと呼ばれる他者や組織にとって有毒な人物について解説します。

つまり、ヤバい性格の人の心理学ですね。

ダークパーソナリティ(dark personality traits)は、以前にも解説したダークトライアドとほぼ同じ意味ですが、こちらのほうがより広義な言葉として使われます。

 

ダークトライアドとダークパーソナリティの違い

ダークトライアドでは、主にナルシスト、サイコパス、マキャベリストの特性について言及されますが、ダークパーソナリティではそれ以外についても広く扱います。

しかし、一般的には、ダークトライアドパーソナリティとして、この2つの言葉は同じ扱いになっているようです。なので、基本的にはどちらも同じものなのだと考えて大丈夫でしょう。

「性格のヤバい人」を表すときはこういう言い方もできるんだ、くらいに覚えておく感じですね。

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ヤバい性格の人が持つ5つの特徴

2020年のボン大学(ドイツ)のマレイケ ・ホーリン、バスティアン・キュッヘルハウス、ゲルハルト・ブリックル教授らの研究によると、ダークパーソナリティが持つ特徴は次の5つです。

  1. 相手の好意を得るために他人にお世辞を言う。
  2. 他人を騙して利益を得ようとする。
  3. 自分の地位の高さを他人に誇示するのが好きである。
  4. 権利を主張して偉そうに振舞う。
  5. 他の人が持っていないものを持ちたがる。

というわけで、どの特徴も見るからに性格の悪そうな感じがしますね。

これらの特徴をダークコアやDファクター(The dark core of personality or D-factor)と呼ぶこともあります。

 

性格が悪くても出世したり成功する理由

さて、一見するとこんなにも性格が悪い人はみんなに嫌われるので、あなた自身もこうした人々とはほとんど付き合うことがないように思えます。

しかし、このような有害な性格を持つ人でも、社会的スキルや政治的スキルという出世にとって重要な才能を持っていれば、職場や学校で懸命に生き残り、集団の中で成功することさえあるのです。

こうなれば私たちは性格の悪い人と付き合いたくなくても付き合わざるを得ません。

性格の悪い上司というのは映画やドラマなどでもおきまりの設定ですが、彼らは実際の社会に存在するのですね。

おっと、あなたの脳裏にも誰かの顔が浮かびましたか?その人物があなたの上司ではないことを祈ります。

 

ダークパーソナリティの考え方

有毒な性格を持つ人には、傲慢さと欺瞞性が混在しています。

つまり、自分の権利を主張し自己利益を最大化するための行動力と、そうした行動を正当化するための思考も持ち合わせているのです。

たとえば、「利益がより大きくなるように行動して何が悪い?私たちはみんなそうやって生きているじゃないか?資本主義社会でお金を稼ぐとはそういうものだろう」という感じで物事を考えているのですね。

彼らはこうした言葉を実際に口に出すことさえあるかもしれません。こうした主張は確かに間違っているわけでもないので何とも言えなくなりますね。

 

ダークパーソナリティの人を減らす方法

では、ダークパーソナリティを持つ人たちをなるべく組織から排除するために私たちにできることはあるのでしょうか?

ブリックル教授は、有害な性格の人を組織から根絶したり数を減らすためには、人物評価の際に相手が好印象かどうかを重視するのではなく、実際の仕事の業績をより重視する必要があると述べています。

例えば、従業員が病欠をどれだけしているか、注意をどれだけ受けているか、あるいは顧客ロイヤルティ(顧客が感じる信頼や愛着のレベルなど)も見ることも大事です。

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参考論文

Kholin, Mareike & Kueckelhaus, Bastian & Blickle, Gerhard. (2019). Why Dark Personalities can Get Ahead: Extending the Toxic Career Model. Personality and Individual Differences. 156. 10.1016/j.paid.2019.109792. 

https://doi.org/10.1016/j.paid.2019.109792

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