くるちょろ心理学研究所

心理学・医学・経済学の研究論文の解説と考察をしています

【恋できない心理】理想を追い求めすぎる人は心がときめかない

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恋に必要な盲目の心理

 

恋を始めるためには、ある程度の楽観的で非現実的な視点が必要です。

 

中古の自動車の値段を見積もるディーラーのような厳しい目で相手を査定し続けてしまうと、私たちは恋する気持ちを失ってせっかくの機会も逃してしまうようになるのです。

 

2020年に行われたマギル大学心理学部のローレン・ガザード・カー、ハサガニ・ティセラ、 ジョン・E・リドン、ローレン・J・ヒューマン、 アデルファイ大学(アメリカ)心理学部のM・ジョイ・マクルーア、ヴェストファーレン・ヴィルヘルム大学ミュンスター心理学部のミトヤ・D・バック博士らの研究では、相手の性格に対する第一印象をどれだけ正確に見積もれるかが、相手の好感度や二人の関係の満足感など、カップルがポジティブな対人関係を構築するうえで重要なことがわかっています。

 

自分の理想の恋人と比較してデート相手を評価するように言われた場合に、実験参加者はデート相手に対してポジティブな印象を持ちにくくなってしまいました。

 

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目が良すぎると恋に落ちにくくなる

 

さらに、相手の性格を正確に探ろうとすると、第一印象の良さはさらに損なわれてしまいました。その結果、「デート相手に魅力を感じなくなった」と実験に参加した人たちは回答しています。

 

同じように、相手の印象を高い精度でつかむことができた場合にも、恋愛感情を著しく低下させてしまうことがわかりました。

 

どうやら私たちは現実を見てしまうと、相手に対する恋愛感情が薄まってしまうようです。つまり、恋にはある程度の幻想や妄想が必要なのですね。

 

外向性が低いとよりモテない

 

こうした傾向は、特に恋愛的に魅力のない性格の相手と過ごした場合や、外向的でない性格の相手と過ごした場合に、より強固になることがわかりました。

 

魅力がないことはわかりやすいですが、ほかにも外向性が低いことは恋愛ではかなりマイナスになるのです。

 

まぁたしかに初対面で内気な人とデートしても楽しくはないですからね。内気な人はより厳しい目にさらされると考えてください。

 

現実を見ても大丈夫な場合が存在する!

 

相手を見抜く能力は、相性の悪い相手や性格の悪い危険な人物を排除するのに役立つかもしれませんが、過度に批判的な判断を下したり、相手を見切るのが早くなりすぎたりする可能性もあります。

 

研究者らも、初デートでは、相手の性格を見抜く能力(平均的な人と比べてどのような特徴を持っているか)が高ければ高いほど、恋愛感情は低くなると結論づけています。

 

しかし、興味深いことに、外向性が高い人の場合、相手の性格を見抜く精度の高さは、恋愛感情の低下と関連しないことを発見しました。

 

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外向的な人はダサくてもモテる

 

外向性には別の特性もあります。

 

デートの相手が外向的な性格だった場合には、恋愛感情が高く、第一印象も全体的にポジティブなものになりました。

 

つまり、外向的な人はそもそもポジティブな印象を抱かれやすいのですね。これは、外向的な人ほど自己開示をして、自分についての話をする傾向があるからです。

 

また、この高い恋愛感情は、相手の性格を正確に予測しようとした場合でも持続しました。

 

このことから、外向的な性格を持つ人は、本当の性格を示唆するような好ましくない特徴をデート中に相手に見せてしまっても、大目に見てもらうことができる可能性があります。

 

つまり、外向性の高い人は、たとえ理想的な性格でなかったとしてもその点はマイナスにならず、恋愛関係に発展しやすいということです。

 

簡単に言うと、ダサくてもモテるのが外向的な人!ということです。

 

内向的な人は誤解されやすい

 

一方で、内向的な性格の相手には、あまり魅力を感じないと回答しました。

 

内向的な人がモテない理由は、内向的な性格の人の考えは読みにくいため、相手にポジティブな意味で受け止めてもらえず、良い第一印象を与えられない可能性があります。

 

どうやら第一印象で自分がどのように認識されるかは、相手が持つ人の特徴を見抜く能力にもかかっているようですね。

 

それでも、デート中はいつもの自分より外向的にふるまうほうがいいでしょう。内向的な人はそれだけで誤解されやすくなってしまうのです。

 

 

最初のデートは明るく外向的にいこう!

 

マッチングアプリの登場でオンラインデートで複数の相手とのやりとりが当たり前になり、他のデートの約束がより簡単に手に入るようになると、2度目のデートにつながるチャンスがつかみにくなる可能性が高くなるかもしれません。

 

今回の研究は短い時間しか相手と話せないスピードデートの結果ですので、より長くデートをした場合に話は変わってくる可能性もありますが、ポジティブな第一印象を与えるに越したことはないでしょう。

 

当たり前のような話になりますが、最初のデートは明るく外向的にいくべきなのです。

 

本来のデートならポジティブな印象を残すチャンスはもっとたくさんありますので、自分から積極的に仕掛けていくほうがいいかと思います。

 

また、自分がデートの相手を見るときは、細かいことは気にせず、相手の良い面を見るようにすれば恋が発展しやすくなりますので、参考にしてみてください。

 

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参考論文

 

Gazzard Kerr, Lauren, Hasagani Tissera, M. Joy McClure, John E. Lydon, Mitja D. Back, and Lauren J. Human. 2020. "Blind at First Sight: The Role of Distinctively Accurate and Positive First Impressions in Romantic Interest." Psychological Science 31 (6): 715-28. doi:10.1177/0956797620919674.

https://doi.org/10.1177/0956797620919674