【美容格差】顔が美しい人たちの給料が高くなりやすい心理的理由を解説

この記事は約5分で読めます。

f:id:kruchoro:20211102023632j:plain

 

 

美容プレミアムとは?

 

男女を問わず、身体的に魅力的な人は、人生において多くのメリットや特権を享受していることはよく知られています。

 

学校で同じ質の課題を提出しても高い評価を受けたり、必要なときに多くの支援を受けたり、就職活動がしやすかったり、給料が高かったりと、有利な点が多いのです。

 

容姿端麗な人は、法律や法廷で有罪と判断される可能性が低く、当然ながら恋愛や交際の面でもメリットがあります。子供の頃でさえも、可愛い子はほかの子よりも優遇されています。

 

このように身体的に美しく魅力的であるために多くのメリットを享受できることを「美容プレミアム(Beauty Premium)」と言います。

 

ある意味で美男美女は生まれたときから人生のプレミアム会員なのですね。うらやましい話です。

 

kruchoro.com

 

見た目が良い人はすぐに出世する

 

さらに、2019年に行われたサフォーク大学(アメリカ)ソイヤービジネススクールのカーリン・ドシンガー 、ミネソタ大学カールソン経営大学院人的資源・労働問題研究センターのコニー・R・ワンバーグ 、ホンイク大学(韓国)経営学部チェ・ヨンジュン、ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネスのリサ・M・レスリーの研究によると、美容プレミアムの効果は出世のスピードにまで影響することがわかっています。

 

この研究では、フルタイムで雇用された203名の大学新卒者を2年間にもわたって追跡調査して、どのような人たちが出世していくのかが調査されました。

 

すると、身体的に魅力的な人ほど出世が早く、そのために受け取る給料もほかの人よりも高くなる傾向があったのです。

 

顔が良いと出世が早くなる理由

 

このように魅力的な人の出世が早いのは、単に仕事の質が良いように見えるだけではなく、彼らのおこなった仕事の数々がほかの人たちの目によく触れることが理由です。

 

研究によると、魅力的な人は魅力的でない人と比較して、キャリアの初期段階から仕事の露出度や認知度が高いことを明らかになりました。

 

つまり、魅力的な人がおこなう仕事は上司や同僚からもやたらと注目される傾向があるのです。彼らの功績は話題に挙がりやすいのですね。

 

 

美しい人ほど給与が高いのは出世が早いから

 

研究者は、身体的魅力と高い給与との関係は、このキャリアの露出度や認知度によって媒介されると結論付けています。

 

つまり、見た目が魅力的な人たちはよく働いていて結果もよく出しているように見える(仕事の露出度と認知度が高くて目立つ)ので、そのおかげで出世も早くなり、給与もそれにつれて自然とどんどん上がっていくのです。身もふたもない話ですね。

 

こうして美容プレミアムについて見てみますと、機会に恵まれず芸能界で活躍できない魅力的な人たちは、一般的な社会で働いたほうが幸せになれそうな気がしますね。

 

芸能界で成功できる人は一握りですから、街中でスカウトされたりオーディションに受かるレベルの容姿があるのなら、一般企業で仕事をして早々に出世するほうがお得かもしれません。

 

見た目の良さは、どこへ行っても活用できるものなのですね。

 

kruchoro.com

 

参考論文

 

Dossinger, Karyn & Wanberg, Connie & Choi, Yongjun & Leslie, Lisa. (2019). The beauty premium: The role of organizational sponsorship in the relationship between physical attractiveness and early career salaries. Journal of Vocational Behavior. 112. 10.1016/j.jvb.2019.01.007. 

https://doi.org/10.1016/j.jvb.2019.01.007

Dion, K., Berscheid, E., & Walster, E. (1972). What is beautiful is good. Journal of Personality and Social Psychology, 24(3), 285–290. 

https://doi.org/10.1037/h0033731

Rice, Henry, Murphy, Carol, Nolan, Conor and Kelly, Michelle E. (2020) Measuring Implicit Attractiveness Bias in the Context of Innocence and Guilt Evaluations. International Journal of Psychology & Psychological Therapy, 20 (3). pp. 273-285. ISSN 1577-7057

Measuring Implicit Attractiveness Bias in the Context of Innocence and Guilt Evaluations - NORMA@NCI Library
タイトルとURLをコピーしました