マルチタスクをすると時間がないと思い込んで不安も大きくなってしまう

ストレスの心理学
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マルチタスクが生み出す悪影響

忙しさはマルチタスクが生み出した幻想だった!という心理学の続きの解説です。今回はさらにマルチタスクの悪影響について話していきます。

 

簡単に前回のことを振り返りますと、世界中で多くの人が自分は忙しいと感じているのですが、実際には私たち現代人が自由に使える時間はここ40年間で増えており、忙しいと感じる気持ちは錯覚だったことがわかっています。詳しく知りたい人は前回の記事を読んでみてください。

 

同時に色々とやりすぎて不安を感じている

私たちは1日に行う作業について考えるときには、1日を1つのまとまりとして考えてしまう傾向があります。しかし、実際には私たちの活動は絶え間ない休止のくり返しになっています。

 

このギャップのせいで私たちは時間に対する満足感を損なっていくのです。

 

マルチタスクのせいでせっかく十分にある持ち時間が細切れになり、その影響で行っている作業を1つのまとまりとして捉えられなくなって生産性が落ちてしまうせいで、時間に追われている錯覚が生まれてしまうという流れです。とにかく私たちは常にあれこれとやりすぎなのですね。

 

ロビンソン博士は、現代人がマルチタスクにハマってしまう原因の1つに「忙しい=有能」という社会的なすり込みがあることが大きな影響を与えていると警告しています。

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「忙しい=有能」は悪い思い込み

さらには研究によると、燃えつき症候群(バーンアウト)で心療内科にかかった患者の大半はこれが原因になって心を疲弊させてしまっていることもわかっています。

 

治療を行った心理学者によると、燃えつき症候群の患者たちは、忙しければ忙しいほど有能で、知的で、成功者で、尊敬され、他人から羨ましがられるという思い込みを捨てきれなかったと報告しています。燃え尽きてしまう人々は、自分でスケジュールを忙しくして、自分自身を追い詰めてしまっているのですね。

 

というわけで、思い込みによる忙しさから抜け出すためには、マルチタスクを行わないことが大切です。つまり、集中がカギです。作業中はスマホの通知やテレビは切っておき、ただひたすら目の前の課題に集中していきましょう。

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