明るい性格を目指すことは正しい?
成功本や自己啓発本などではよく「明るい性格になろう!」というようなアドバイスがされていますが、本当にそれで私たちは幸せになったり、やる気が出てきて自分で定めた目標を達成できるようになれるのでしょうか?
というわけで、性格の明るさと人生の幸福度との関連性について科学的にどうなのかを調べたアメリカの心理研究がありましたので紹介していきます。
また、この研究では「悲観的な性格だとどうなる?」ということも同時に調べています。
楽観で幸せ度は増える
アメリカ、ノース ケンタッキー大学で心理学を教えているエドワード チャン教授は、人生の満足度と楽観的な性格との関連性について調べました。
この心理実験では、大学生を400名以上集めて、彼らがどれくらい人生に満足しているかを調べ、それと同時にどれくらい物事を明るく評価するのかをテストしました。
すると、物事を明るく楽観的に考える人の方が人生に対する満足度が高くなりやすいことがわかったのです。
なるほど、世間一般で言われているように性格の明るさと人生の満足度には関係があったのですね。
楽観的な人は幸福度が約30%増える!
チャン教授の研究によると、物事を楽観的に観察できる人は28%多く幸福になりやすいということはわかりました。
28%というと約3割、人生の満足度を今よりも増やすことができるということですから、けっこう高い数字ですね。
つまり、明るく物事を考えられる習慣というのは私たちの人生にとって基本的にはプラスに働くようです。
明るい性格だと細かいことは特に気にせずに笑い飛ばしてしまうので落ち込むことも少ないのです。
そのぶんクヨクヨと考えて悩むこともないのですね。こうしたポジティブな思考を身につける場合は、運動習慣を持って健康的な体になるのがおすすめです。
悲観的だと幸福度は下がるが…
そして逆に、物事を悲観的に見てしまう人は33%も不幸になりやすくなるということもチャン教授の研究の結果からわかりました。
こうして両者を並べてみると、物事を悲観的に見る方が人生の満足度に与えるマイナスの数字が大きいですね。
じゃあネガティブ思考は悪なのか?というと、実はこれもそう簡単な話ではありません。
物事を楽観的に見るか、悲観的に見るのか、というのはどちらもただの思考方法ですので、大事なのはその思考の使い方です。
自分の性格を理解して使いこなすことが大切
ポジティブ思考には誰にでも想像しやすいメリットがあるので、直感的にメンタルに良いのだということがわかりますが、実はネガティブ思考にも良いところがあります。
ネガティブ思考だからと言ってただ単にマイナスというわけではないのです(だから「自分は悲観的な性格だから」と心配しないでくださいね)。
ですので、大切なのは自分の性格をよく理解し、どんなときにどんな感情が起きやすいかを予測して先に手を打っておくことです。
繰り返しますが、ネガティブもポジティブもただの思考方法なので使い方をマスターすることが本質的に重要なことなのです。