外見的な魅力を決める2つの要素
前回は身体的特徴が持つ魅力について解説してきましたが、今回は「見た目の良さは単に顔や体のことを指しているのか?あるいは、表情やしぐさのことを指しているのか?」について解説していきます。
先に結論から申し上げますと、これら2つの要素が混ざりあって外見的な魅力を形成しています。
つまり、「身体的魅力=(顔と体)+(表情やしぐさ)」ということです。
なので、表情や立ち居振る舞いなどを改善することでも外見的な魅力はアップさせることができて、カッコイイor可愛く見えるようになるのです。
外見的な魅力は顔よりも態度で決まる!
魅力や嫌悪感を与える個人の特徴について調べた別の研究では、大学生を対象にした調査データを統計的な分析にかけたところ、こちらでも身体的特徴、特に性的特徴(男性らしさ・女性らしさ)が決定的な役割を果たしているという事実が明らかになりました。
ただし、容姿の美しさ(あるいは醜さ)などの静的な特徴は、表情豊かな振る舞い、愛情深い性格、優雅な物腰、貴族的なたたずまい、社会的な業績、個人的な習慣などの動的な身体的要素よりも下位に位置していたこともわかっています。
つまり、身体的な魅力は、顔や体のつくりではなく、主にその人の行動や性格によって決まるものだということです。顔のつくりなども影響力はありますが、しぐさのほうが影響力が大きいのです。
「顔が良い人ほど頭が悪い」は間違い
さらに、この研究では、美しさと頭の良さは相反するものだという証拠は見つかりませんでした。昔から、「見た目の良い人は頭が悪い」と言われてきましたが、そんなことはなかったのです。
一説には、見た目の良い人ほど人に注目され、演説する機会に恵まれるために、若くして本人の能力が育つ前にはかりにかけれらてしまうことで、このような社会的スティグマ(特定のイメージ)がついたものだとされています。
内面の美しさは外見に出る
また、行動と同様に、宗教的、社会的、美的な理想を持つ人物は、通常、魅力的な身体的特徴を備えていることもわかっています。
内面は外に出る!という法則は本当だったのです。外見が美しい人は中身も美しいものなのですね。これは良い話です。
また、逆に、魅力的な身体的特徴を持つ人たちは、宗教的、社会的、美的な理想を持つようになります。つまり、見た目が良くなることでも内面が磨かれていくのです。
というわけで、できるかぎり外見(特に振る舞い方やしぐさ、表情など)は磨いていくと良いでしょう。
外見を磨くことで中身も磨かれ、あなたはより美的な思想を持てるようになり、人からモテるようにもなります。
参考論文
Walster, E., Aronson, V., Abrahams, D., & Rottman, L. (1966). Importance of physical attractiveness in dating behavior. Journal of Personality and Social Psychology, 4(5), 508–516.
https://doi.org/10.1037/h0021188
Perrin, F. A. C. (1921). Physical Attractiveness and Repulsiveness. Journal of Experimental Psychology, 4(3), 203–217.