あなたの心配事や不安は的中しない
国際認知療法協会の会長であり、ウェイルコーネル医科大学の心理学者でもあるロバート・リーヒ教授は、「将来のことを心配したところで、私たちが想像するようなことはほとんど起こらない。なので、不安に振り回される必要はない」とアドバイスしています。
リーヒ教授は著名な認知行動療法の専門家で、認知のゆがみから生まれる不安や心配事をうまく処理するプロです。アメリカ認知治療研究所の創設者でもあります。
実際にシンシナティ大学(アメリカ)が「不安なことは起きたのかどうか」を調べたデータによると、8割以上は起こらず、問題が起きた場合でもほとんど自分で解決できたという結果が出ています。
問題が起きてもほぼ自力で解決できる
研究では、被験者の人たちに日々の心配事と、その心配事が実際に起こったかどうかを記録してもらうというシンプルなものです。すると、次のような結果が出ました。
- 38%の人が毎日のように心配事をしていた
- しかし、不安の85%は実際には起きず、良い結果に終わった
- 不安が現実になった場合でも、79%の人は自分の力で解決することができた
というように、私たちはどんな困難にもうまく対処できるようです。今はすごく怖いだとか不安に思っていても実際にそれが起こった時には大したことがないのですね。
困ったことが起きるのはたった3%
研究によると、最終的に心配事が解決できずに終わってしまったケースは、全体の約3%しかないとのことで、心配事の97%は当たらないのです。まさに「案ずるより産むが易し」を体現したようなデータですね。
というわけで、今とにかく心配を抱えている人は「直感に反して意外と何とかなる!」ということを理解しておいてください。そしてあまりに不安になりすぎたら、この研究を思い出して、過去の自分の経験と照らし合わせてみると良いです。
参考文献
The Worry Cure: Seven Steps to Stop Worry from Stopping You (English Edition) Kindle版
英語版 Robert L. Leahy Phd (著) 形式: Kindle版