占いが当たる理由!バーナム効果、フォアラー効果とは?意味・使い方・関連研究を解説:心理学用語辞典

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占いが当たる理由、バーナム効果(フォアラー効果)とは?

バーナム効果(フォアラー効果)とは、実際には誰にでも当てはまるような内容であるにも関わらず、その内容が自分だけに当てはまるかのように感じてしまう心理現象のことです。

「人前では明るく振舞っているけれど、一人で悩むことがあるよね?」ですとか「ときどき理由もなく人恋しくなる時がありますよね?」といった言葉で相手の心を見透かしているかのように見せかける心理テクニックとして使われることが多い心理現象です。

この心理現象は、サーカスなどでパフォーマンスをしていたパフォーマーのバーナム、この現象の真偽を検証したアメリカの心理学者バートラム フォアの名前から、それぞれバーナム効果ともフォアラー効果とも呼ばれています。

一般的にも、心理学の書籍などでもバーナム効果と呼ばれることが多いですね。

「それ当たってる!」というような心を見透かされた気持ちは多くの場合、このバーナム効果が起きているために感じる気持ちです。

なるべく普通のこと、よくあることを言うと、この心理効果を引き起こしやすくなります。

 

バーナム効果が起きやすくなる条件

さらに以下の3つのポイントを満たしている場合、バーナム効果を使ったテクニックを仕掛けられた人は、心理分析の正確さにより高い評価を与えるということが後の研究結果からわかっています。

  1. 被験者が、その分析は自分にだけに適合すると信じている
  2. 被験者が、評価者(相手)の権威を信じている
  3. 評価者の行う分析が前向きな内容ばかりである

つまり、話を信じやすい性格だったり、権威を持っている相手からの言葉を受ける場合だったり、自分を褒めるような明るい内容の場合は、バーナム効果が発動しやすい心理となり、分析の内容や相手の話していることを信じやすくなるのです。これらの条件が重なるほどバーナム効果の効力は増していきます。

 

バーナム効果が使われている場所

このバーナム効果がよく使われている場面が血液型占いや星座占いなどの心理テストです。

占い師や心理テストの実施者は、この心理効果を使って統計的に多くの人に当てはまる事柄を指摘し、目の前の相手に自分の言っていることが正しいと思わせたり、相手のことをよく理解しているかのように見せかけたりします。

試しに自分とは別の血液型、別の星座の結果と自分の結果とを照らし合わせてみると、この心理的なカラクリがよくわかります。他の血液型に書いていることもすべて同じような内容だからです。

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曖昧な表現で効果を倍増

また、分析をするときに曖昧な表現を使うことで、受け手がどうとでも取れるような仕組みを施すこともあります。そうすることによって相手の発言を拡大解釈するので信じやすくなるのです。

大抵の人は占いや心理分析を信じているから行うわけですから、文脈の中に相手が自由に解釈できる余地を残すことで、自分からその指摘に合致した情報を出すように仕向けることができるのです。

つまり、占いや分析に頼ろうとしている時点で、その人はバーナム効果が発動しやすい心理状態にあるのです。この辺は催眠や思い込みの論理に似ていますね。

心理テストや性格診断テストが当たる(当たったように思える)のは、このバーナム効果が働くためです。

 

人と仲良くなるときにも使えるテクニック

この心理効果を利用して、日常のあるある話をしたり相手との共通点を見出したりして人と仲良くなることもできます。

多くの人に当てはまるようなエピソードや笑い話をすることで、相手との間に共通点を見出し、会話がスムーズに進むようになるのです。

「〜すると落ち込んじゃいますよね?」ですとか「そういうときに限って、〜なんですよね」というような会話ですね。

なので、会話に困ったときや仲良くなりたい人がいる場合には、このバーナム効果をうまく会話に取り入れてみるとコミュニケーションがうまく取れるようになり、相手も心を開いてくれるようになります。ぜひ試してみてください。

バーナム効果(フォアラー効果)は、誰にでも当てはまるようなことを、自分だけに当てはまるように感じてしまう心理現象
話を迎合している場合、相手に権威がある場合、明るい内容の場合は信じやすくなる
曖昧な表現を使うことでさらに信じやすくなる
占いや心理分析が当たったように感じるのはバーナム効果が働くため

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