クリエイティブと恋愛心理
クリエイティブな性格であることはモテることにつながります。
カリフォルニア州立大学心理学部のメラニー・L・ボーサート、ジェームズ・C・カウフマン、ニューヨーク大学のスコット・バリー・カウフマン博士らが2012年に行った研究によると、芸術活動をしている男性ほど異性によくモテるということがわかっています。
この実験では708人の男女の大学生を対象に、過去1年間に絵を描いたり、写真を撮ったり、詩やコンピュータプログラムを書いたりすることに費やした時間がどれくらいだったのかを調査しました。プログラミングも含まれているので幅広い意味でクリエイティブな活動を定義していますね。
また、それと同時に性格特性や神経症的傾向などのメンタルヘルスに関するデータのほか、過去1年間に経験した性的パートナーの数についてのデータも収集されました。
これらのデータを分析してクリエイティブな人たちがどれくらいモテるようになるのかを調べたのですね。
するとその結果、クリエイティブな活動をしている男性は、性的パートナーの数が多い!と報告していたことがわかったのです。
つまり、クリエイティブな男性は女性にモテるのです。ミュージシャンやバンドマンがモテる理由がわかりましたね。
女性にはクリエイティブでモテる効果がない
しかし、クリエイティブな人のほうがモテる!という心理的な傾向は、女性の実験参加者には見られませんでした。
どうやらクリエイティブとモテは男性にのみ紐づけられる特徴のようです。
さらに、統合失調症傾向、不安神経症傾向、神経症傾向などのメンタルヘルスの状態もすべて、男性のみの場合に、短期的な恋愛の成功に間接的に関連していました。
神経質な男性がモテる理由
軽度の精神疾患があったり神経症的な男性がモテる理由は、神経症的な傾向と創作活動が結びついているからです。
つまり、実際には男性の性格が神経質だからモテるのではなく、クリエイティブな活動をしているからモテるということです。
別の研究結果でも示されていますが、神経質な性格だと創作活動をしている割合が高くなるのです。
ほかにも、これもまた別の研究の話にはなりますが、クリエイティブな人ほど性格が悪い!というものもあります。どうやら芸術性は、何かと人間性の問題とぶつかることが多いようです。
しかし、女性では「神経症的傾向が高いほどクリエイティブになる」という傾向がありませんでした。他方で、外向性と知性が高いほどクリエイティブになる傾向がありました。
モテることを目指したいのなら「マイナスイメージを作らないこと」が重要です。
不潔にしない
太りすぎない
ダサくならない
失礼にならない
金欠にならない
自分勝手にならないという感じです。カッコイイ(カワイイ)を目指すよりも、カッコ悪い(かわいくない)を回避することがより重要です。
— 心理学を解説する ちょっぺ〜先生 (@kruchoro) 2021年5月2日
モテる女性は外向的、一番モテる趣味は音楽
では、女性が男性にモテる要素は何なのかというと、それは外向性です。この研究では、外向性が高い女性ほど男性にモテている傾向がありました。
というわけで、モテたい男性は芸術的な趣味、女性は幅広い人間関係を持ってみましょう。
ちなみに、クリエイティブな活動の中で一番モテたのは音楽などのパフォーマンス系の芸術でした。一方で、一番モテる影響が少なかったものは写真や絵画などの視覚系の芸術でした。
つまり、モテることを目的に趣味を始めるのなら、好きな女性にクリエイティブな活動をしているところをアピールできるものが良い!ということですね。
あるいは、より実用的なもので言うのなら、プログラミングやDIYや料理などがいいかもしれません。こちらは趣味選びの際の参考にしてみてください。
参考論文
Beaussart, M. L., Kaufman, S. B., & Kaufman, J. C. (2012). Creative activity, personality, mental illness, and short‐term mating success. The Journal of Creative Behavior, 46(3), 151–167.