怖い夢のせいで気持ちよく眠れない
悪夢なんて見て寝ざめが悪い!といった経験は誰でも一度や二度はあると思います。たまたま一度きり悪夢を見たくらいなら、睡眠にも生活にも影響しないのでいいのですが、何度も繰り返し見てうなされるようになると、健康問題にも関わります。
そこで、今回はこの悪夢の克服方法について解説していきます。
悪夢を見ているときに脳みそで起きていること
フランスにあるリヨン神経科学研究センターの研究者ペリーヌ・ルビー博士は、人が奇妙な夢を見るのは、脳が睡眠中に感情の調節をしている影響の1つである可能性を示唆しています。
つまり、感情的な出来事を自分の中でうまく処理しようとして、眠っているときに副次的に変な夢や怖い夢を見てしまっているということですね。悪夢はストレスの解消であるという研究と繋がる話ですね。
とは言っても、怖い夢や悪夢を見ている人にはたまりません。そのせいで寝るのが怖くなったり睡眠の質が下がってしまっては感情の調節どころではありませんから。
そこで参考になるのが、ドリームシナリオ(夢の脚本)という心理テクニックです。
ストーリーを作ることで夢を操ることができる
ハーバード大学心理学部のディアドラ・バレット博士の研究によると、「夢の脚本を作る」ことで悪夢をコントロールする可能性があるようです。
悪夢をコントロールする際に大切なのは、その悪夢をどのような形に変えたいのか?と自分に質問することだそうです。
夢の視点を変える
例えば、誰かに襲われたり追いかけられたりする悪夢を見ている場合には、自分を追いかけてくる襲撃者を撃退する方法を考えるといった感じです。
また、これは何も現実的な解決策でなくてもいいそうで、襲ってくる人の体を縮めてアリや小人にしてしまうなどの、自分にとって都合の良い、まさに夢のようなシナリオを考えてみるのも良いようです。
そうやって、見ている悪夢の中に、別の可能性や新しい方向性を見つけ出すことが大切です。そして、シナリオを考えたら忘れないようにそれをメモしておき、寝る前に見返して頭の中思い描いてから眠ってみるという感じです。
ドリームシナリオテクニックの効果的な使い方
効果的な夢の脚本を作る際に大切なのは、夢の内容の中でも特に「奇妙なこと」に焦点を当てるとよいとのことです。
例えば、物理法則を無視して空間を歪めたり、場所を瞬間移動するなどして背景を変えることで視点が変わり、また新しい切り口を思いつきやすくなります。常識や前提を大きく変えることは、感情を変えたりコントロールするのに大いに役立つ可能性があります。
というわけで、怖い夢をよく見るせいで快眠ができていない人はドリームシナリオテクニックを試してみてください。