好きなお菓子でわかる人の性格
今回は以前に解説した「お菓子と性格心理の関係」の続きです。
神経科医のアラン・ハーシュ博士によると、好きなお菓子を聞けばその人の性格がわかると言います。
「お菓子別性格診断テスト」という感じですね。
分類されるお菓子の種類は全部で6種類で、トルティーヤチップス、チーズカール、ポテトチップス、ミートスナック、クラッカー、プレッツェルです。
前回はトルティーヤチップス、チーズカール、ポテトチップスの解説をしましたので、今回はミートスナック、クラッカー、プレッツェルの3つを解説していきます。
ミートスナック・ビーフジャーキーが好きな人
人類が狩猟採集民族として暮らしていたころ、夕食に動物の肉を食べるために、何人もの人がチームを組んで狩りに出かけていました。
その時代の仲間意識を現代でも受け継いでいるのが、ミート系のスナックを好んで食べる人たちです。
ビーフジャーキーのような加工肉のお菓子をよく食べる人は、親友やスーパースター選手に対して、非常に強い忠誠心を持っていることがわかっています。
そのため、彼らはパーティーの中心で盛り上げ役もうまくこなします。ビッグファイブ性格特性で言うところの協調性の高い人たちですね。
高い協調性が弱点になることも
しかし、彼らの高い忠誠心による恩恵が相手からいつも返ってくるとは限らず、その社交的な性格がかえって裏目に出てしまうこともあります。
ハーシュ博士は、「彼らが相手に対して持つ過剰なまでの信頼感は、自らの感情的な混乱を招いてしまう原因となる」と忠告しています。
彼らは、自分が高い信頼を寄せる相手から期待したような態度がかえってこないと、裏切られた気分になって落ち込んだり怒ったりしてしまうのです。
なので、もしもあなたがミートスナックが好きな恋人と別れることになったら、そのことで相手とかなり揉めることになるかもしれません。
また、ミートスナックが好きな人自身は、感情をリバウンドさせて人間関係を破綻させてしまうような行動は避けるように意識しましょう。
ミートスナックタイプと相性が良い人
ミートスナックタイプの人と相性が良いのは、同じく親しい人に忠実なミートスナックタイプの人か、競争心の強いポテトチップスタイプの人です。
クラッカーが好きな人
もしもクラッカーが好きならば、あなたは恥ずかしがり屋で、他の人の気持ちを傷つけたくないと思う熟考的なタイプの性格です。
チーズやジャムを乗せたり、ソースにディップしたり、塩を振りかけたり、お肉と一緒に食べたりと、クラッカーの食べ方と同じくらいにクラッカーを好んで食べる人の性格は多様です。
ハーシュ博士によると、彼らの多くは、シャイで、思索的で、一度に多くのプロジェクトに参加する人と分析されています。
さらに、クラッカーのようなスナック菓子を好む人々は、瞑想的で思慮深く、感情よりも論理に基づいて決断を下します。
内向的な性格で多忙になりがち
クラッカータイプの人は、プライベートな時間を神聖なものとして扱って大切にしており、誰にも邪魔されずに一人で考えることができる時に最もクリエイティブになります。
ビッグファイブ性格特性で言うところの内向的なタイプという感じですね。
彼らの最大の悩みは、同時進行しているすべてのプロジェクトが彼らの時間と注意を奪い合ってしまうことです。やるべきことが多すぎて混乱してしまうのです。
自己管理が苦手なクラッカータイプの人は、反対に管理が得意なトルティーヤチップスタイプの人を参考にして、無理のない計画を立てるためのヒントを得ることができるでしょう。
さらに、クラッカーが好きな人は、オンラインデートに興味がある可能性もあります。内向的なタイプの人は、オンライン型のロマンスを求める可能性が最も高いのです。
クラッカータイプと相性が良い人
クラッカータイプの人は、次に解説するプレッツェルタイプの人と相性が抜群です。
プレッツェル・プリッツが好きな人
プレッツェル(日本ではプリッツが有名です)というと、あまりに平凡で特徴がないように感じがしますが、プレッツェルを愛する人たちは正反対の特性を持っています。
ハーシュ博士によれば、プレッツェルタイプの人は、活発でエネルギッシュな性格の持ち主であり、常に新しさを求め、抽象的な概念の世界で最もよく活躍します。芸術家タイプですね。
こうした性格的特徴から、彼らはしばしば平凡な日常生活に興味を失いがちになります。ビッグファイブ性格特性で言うところの開放性の高い人たちです。
外向的で活発な性格
彼らはまさにパーティーの中心人物となるような人たちです。
プレッツェルの愛好家はおしゃれをしているときが一番快適で、グループで活動することも好きだと述べています。
クラッカータイプとは逆に、彼らは外向的な性格なのですね。
しかし一方で、社交的であるがゆえに人と約束をしすぎる傾向があり、その結果、個人的な関係や仕事上の関係を悪化させてしまうこともあります。
プレッツェルタイプと相性が良い人
プレッツェルタイプと相性が良いのは、クラッカータイプのほかに、同じくエネルギッシュで外向的なポテトチップスタイプの人が当てはまります。
内向的な人は感覚刺激に弱いので食べ物の刺激にも弱い。味の濃い物や辛味や酸味が苦手な人は内向的な傾向があります。刺激に気を付けてください。
— 心理学を解説する ちょっぺ〜先生@進化学と恋愛心理 (@kruchoro) 2020年9月16日
好きなお菓子と性格が結びつく心理的な理由
なぜポテトチップスが好きな人は野心的な性格で、ビーフジャーキーが好きな人は忠実な性格となるのでしょうか?
お菓子の好みと性格が一致するのは、嗅覚と味覚の情報が感情を司っている領域で処理されているからです。
嗅覚と味覚と感情の3つは、大脳辺縁系という脳みその同じ場所で処理されます。そのため、性格と食べ物の好みに関連性が生まれるのです。
ほかの研究でも、食品の好みや食生活は性格によって偏りが生まれることがわかっていますが、性格と食べ物の好みは意外と一致しやすい特徴同士なのですね。
・トルティーヤチップス、チーズカール、ポテトチップスの解説はこちら
参考論文
What Your Junk Food Choices Say About You
https://www.forbes.com/sites/jennifercohen/2012/10/02/what-your-junk-food-choices-say-about-you/
Snack menu choices reveal your personality’s flavorhttps://www.chicagotribune.com/news/ct-xpm-2001-07-01-0107010442-story.html
What Flavor Is Your Personality: Discover Who You Are by Looking at What You Eat ハードカバー – 2001/4/1
英語版 Alan Hirsch (著)