【外向性】幸せになりたいなら、たくさんの人と明るく交流すると良い!

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外向的な人ほど幸せになりやすい

 

人付き合いが好きな外向的な人たちは、内向的な人たちと比べて、人生をより楽しんでいるように見えます。

 

彼らは集まりに出かければ、他の外向的な人たちと一緒に大声で笑ったり、歌ったり、テンションを上げて場を盛り上げたりすることが多いです。

 

このように外向的な性格の人たちは、他人との交流を大いに楽しんでいてとても幸せなように見えます。

 

そして実際に多くの研究が、一般的に、外向性とポジティブな気分との間に関連性があることを指摘しています。

 

やはり人付き合いを楽しんでいる明るい性格の人たちは幸せになりやすいのです。

 

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内向的な人は少人数が好きで大人数は苦手

 

これとは対照的に、内向的な人たちは、人の集まる場所では観察者のような立場になる傾向があり、積極的に自分から人の輪の中に入って交流するよりも、ほかの人たちが関わっている姿を見ていることが多くなります。

 

これは、内向的な人は、一人一人との深い内容の会話を好む傾向があり、よくある世間話や大勢の人たちとの交流が苦手なためです。

 

内向的な性格の人たちは、明るい性格のムードメーカーや盛り上げ役のように、パーティーのような集まりの場を心から楽しんでいるようにも見えません。

 

なので、外向的な人に比べて、内向的な人はほかの人から見ても幸せそうには見えにくいです。

 

内向性が高いとやや幸せになりにくい

 

外向性のときと同様に、実際に内向性とポジティブな気分の低下には関連性があるという研究結果があります。

 

つまり、内向的な性格だと、明るい気持ちでいたり人生を楽しみにくいということは事実なのです。

 

そこで、外向性とポジティブな気分に関連があるのであれば、もともと内向的な性格の人であっても、より積極的な行動をするようになることで、ポジティブな気分を高めることができる可能性があります。

 

これを 「Fake it till you make it」アプローチと呼びます。「うまくいくまで(実際にその気になるまで)演技し続けろ!」ということですね。これについて調べた心理学研究を紹介します。

 

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演技でもいいから明るくふるまってみたら?

 

2021年に行われたブリュッセル自由大学(ベルギー)労働と組織心理学部のエヴィ・クイパース、ジョエリ・ホフマンス教授、ゲント大学の産業組織心理学者バート・ウィレ助教授らの研究では、この「Fake it till you make it」アプローチによる心理効果が正しいものかどうかが調べられました。

 

この研究では、経験サンプリングと呼ばれる方法を使ってデータが集められました。実験に参加した人たちは、数週間にわたり、1日に数回、スマートフォンを使って、「おしゃべりな状態かどうか」「元気かどうか」「いまどんな気分か」などの質問に答え、そのときの外向性のレベルを測りました。

 

また、同時に、ポジティブな気分のレベルを知るためにそのときの気分も測りました。

 

調査を始める前に、実験参加者は普段の外向性のレベルを測るための性格テストを受けていました。

 

実験中の回答とこの基準値と比較することで、そのときの外向性のレベルが普段よりも高いか低いかを測定することができ、外向性のレベルとポジティブな気分のレベルとを比較できました。

 

すると結果は、瞬間的に外向性のレベルが通常よりも高いと報告した人は、ポジティブな気分のレベルも同じく高くなっていたのです。

 

「Fake it till you make it」アプローチは正しい心理テクニックだったのですね。

 

 

外向性が低くなると幸福度も低くなる

 

さらにデータを分析してみると、普段の自分よりも外向性が低くなっているときは、幸福感も同じく低くなっていたこともわかりました。

 

つまり、外向性と幸福度は比例するのです。外向性が上がると幸せになり、外向性が下がると不幸せになるのです。やはり人付き合いは大事なのですね。

 

というわけで、自分の性格とは合わなくても、またパーティーなどの人の集まりが苦手でも、明るい性格を装って積極的に参加していったほうが幸せになれるということが証明されました。

 

内向的な性格の人たちは、ぜひこの実験結果を参考にして行動を起こしていってください。

 

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参考論文

 

Kuijpers, E., J. Pickett, B. Wille, and J. Hofmans. “Do You Feel Better When You Behave More Extraverted Than You Are? The Relationship Between Cumulative Counterdispositional Extraversion and Positive Feelings.” Personality and Social Psychology Bulletin, (May 2021).

https://doi.org/10.1177/01461672211015062.

Fleeson W, Malanos AB, Achille NM. An intraindividual process approach to the relationship between extraversion and positive affect: is acting extraverted as “good” as being extraverted? J Pers Soc Psychol. 2002 Dec;83(6):1409-22. PMID: 12500821.

https://doi.org/10.1037/0022-3514.83.6.1409

Anglim J, Horwood S, Smillie LD, Marrero RJ, Wood JK. Predicting psychological and subjective well-being from personality: A meta-analysis. Psychol Bull. 2020 Apr;146(4):279-323. doi: 10.1037/bul0000226. Epub 2020 Jan 16. PMID: 31944795.

https://doi.org/10.1037/bul0000226

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