内向性を調べる性格テスト
以前に内向的な性格には4つのタイプ(STAR モデル)があると解説しましたが、今回は自分の内向性タイプを調べるためのテストを紹介します。
この心理テストでは、社交型内向性(Social Introvert)、思考型内向性(Thinking Introvert)、不安型内向性(Anxious Introvert)、自制型内向性(Restrained Introvert)の4つのモデルそれぞれの特性がどれほど高いのかを調べることができます。
それぞれの質問に対して、「まったく当てはまらない(1)」「当てはまらない(2)」「どちらでもない(3)」「当てはまる(4)」「とてもよく当てはまる(5)」の5点満点で点数をつけてみましょう。
社交型内向性を調べる心理テスト
- お祝いごとは、大人数よりもひとりか数人の親しい友人と祝いたい。
- たくさんの人と友だちになれたら満足だろうと考える
- 予定を立てるときは、自分のための時間を作る
- 休暇で出かけるときは、大勢の人やイベントに参加できる場所を選ぶ
- たくさんの人と時間を過ごした後は、いつもひとりの時間が欲しいと思う
- たくさんの人と一緒にいる必要性を感じない
- たくさんの人と付き合って、彼らの人となりを理解するのが大好きだ
- 何ごともひとりで行うのが好きだ
- 自分についてあまり語らないので、他人からよく間違った印象を持たれがちだ
- 人付き合いの場に参加すると、たとえその場を楽しんだとしても、後で疲れてしまう
思考型内向性を調べる心理テスト
- 自分の考えやアイデアを分析するのが好きだ
- 自分は精神的に複雑で豊かな生活を送っている
- よく「自分はどんなタイプの人間なんだろう」と考える
- おもしろい小説を読んだり良い映画を見たときは、「同じことが自分に起きたらどう思うか?」を想像する
- 自分についてはめったに考えない
- 自分の感情によく注意を払っている
- 自分の個人的な意見を尊重している
- 一歩引いた視点から自分を観察することが多い
- 定期的に、自分に起きそうなことについて空想や妄想をする
- 自分自身を分析する傾向がある
不安型内向性を調べる心理テスト
- 知らない場所に足を踏み入れると、他人に注目されている気がする
- 考えたくない出来事や記憶について、たびたび集中して考えてしまう
- 自分の思考を振り切るために神経が疲れてしまうことがある
- 自分の社交スキルに自信がある
- 失敗や失望によって恥と怒りを感じるが、他人には見せないようにする
- 新しい場所に行っても、すぐに内気さを克服できる
- 新しい人付き合いの場でも、すぐにリラックスできる
- 友人といっしょにいても、ときどき孤独や不安を感じる
- 自分の思考や感情や行動は、自分の友人を怖がらせると思う
- 知らない人といると、とても自意識過剰になってしまう
自制型内向性を調べる心理テスト
- 朝目が覚めたらすぐにベッドを出て活動できる
- 何でも一度は試してみる
- リラックスするために、ペースを落として無理をしないのが好きだ
- ヘトヘトになるまで努力するのが好きだ
- 頭に浮かんだことはすぐに口に出す
- いつも新しくて刺激的な体験を探している
- いつも忙しくしているのが好きだ
- 興奮できるかどうかで行動を決める
- 変わったことをしたくて、ときどき異常な行動に出る
- ときどきグッタリした気分になる
心理テストの採点方法
すべてに点数をつけたら、以下の番号の質問だけは点数を逆にします(1=5、2=4、3=3、4=2、5=1にする)。
- 社交型内向性:2,4,7
- 思考型内向性:5
- 不安型内向性:4,5,7
- 自制型内向性:1,2,4,5,6,7,8,9
たとえば、社交型内向性の2問目に5点をつけていた場合は1点に換算する、といった感じです。
最後に、すべての点数を足しましょう。各内向性の平均値は次のようになっていますので、自分の点数と見比べて評価してみてください。
- 社交型内向性:平均点は30点です。36点より上なら、かなり高めの社交型内向的な性格と言えます。24点以下なら当てはまりません。
- 思考型内向性:平均点は34点です。40点より上なら、かなり高めの思考型内向的な性格と言えます。30点以下なら当てはまりません。
- 不安型内向性:平均点は30点です。37点より上なら、かなり高めの不安型内向的な性格と言えます。23点以下なら当てはまりません。
- 自制型内向性:平均点は31点です。37点より上なら、かなり高めの自制型内向的な性格と言えます。25点以下なら当てはまりません。
悩みがあるのに弱音を吐かないのは実はメンタルに悪いです。単純に、「弱音を吐いていないから健康だ!」ということにはならないのです。弱音を吐いて人間関係がぐっと縮まった経験はありませんか?ときに吐く弱音は、人と人とをつなぐ架け橋になってくれるのです。たまには弱音を吐いてみましょう。
— 心理学を解説する ちょっぺ〜先生@進化学と恋愛心理 (@kruchoro) 2021年7月26日
不安型・自制型内向性への対処法
以前にも解説しましたが内向性もスペクトラムなので、ひとつの内向性タイプに特化した人は少なく、たいていの場合は4つの内向性が混ざり合っています。
しかし、4つの特性のうち、不安型内向性が高すぎる場合には精神的な問題を抱えやすくなるので、認知行動療法やマインドフルネスなどの心理療法を用いてレベルを下げたほうがいいでしょう。
ほかには、自制型タイプの人は、友達と一緒にいるときはノリが悪くならないように、少しは衝動性に任せるように意識してみてよいかと思います。
それ以外の内向性が高い場合には、「思慮深さ」や「分析力の高さ」といった内向性の強みを活かすかたちで利用していきましょう。
参考論文
Grimes, Jennifer & Cheek, Jonathan & Norem, Julie. (2011). Four Meanings of Introversion: Social, Thinking, Anxious, and Inhibited Introversion.