クリエイティブ能力が高い人ほど嘘つきで悪さをする!

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クリエイティブな人は不誠実!

 

2012年に発表されたハーバード大学ビジネススクール(HBS)のフランチェスカ・ジーノ博士とデューク大学のダン・アリエリー博士らの研究によれば、クリエイティブな人たちの多くは不誠実な性格で、目的のために嘘をついたり、報酬を多く手に入れるために不正行為をする傾向があることがわかっています。

 

想像力が豊かな人たちは、仕事で不正もするうえに不正が露見しても言い訳がましいと言うのです。どうやらクリエイティブな人には何とも嫌な性格の人が多いようですね笑。

 

約100人のクリエイティブな人材を調査!

 

この調査は、アメリカの広告代理店の17の部門から99人の従業員を対象に行われました。

 

調査対象となった部門では、コピーライティングなどの仕事を請け負っており、他の部門よりもはるかに創造性を必要とする業務内容でした。

 

そして匿名で不正行為や倫理観に関するアンケートに答えてもらいました。

 

アンケート内容は、たとえば、「職場から事務用品を勝手に持ち帰る」や「業務にかかった費用を多めに申告する」など、仕事に関する倫理的に疑わしい行為や不正行為をどの程度の可能性で行うかを7段階で評価してもらいました。

 

つまり、クリエイティブな仕事をする人たちがどれくらい不正行為を容認してしまうのかを調べたのですね。

 

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想像力が豊かな人は悪いことを許しがち

 

もうひとつ、研究者は、不誠実に振る舞いをするかどうかを選択する人物が出てくる架空のシナリオを用意し、それぞれのシナリオのときに登場人物が不誠実で非倫理的な行動をする可能性がどの程度あるかを7段階で評価してもらいました。

 

最後に、調査対象者に「仕事にどれだけの創造性が必要か」や「自分がどれだけクリエイティブな仕事が好きか」などを報告してもらいました。

 

すると、全体として仕事に必要な創造性が高くなれば高いほど、自己申告による不正のレベルが高くなったのです。

 

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クリエイティブな人ほど嘘つきな理由

 

どうしてクリエイティブな人ほど倫理に反するようなことをするのかというと、不誠実さが思考の柔軟性の高さと結びついているからです。

 

つまり、よく嘘をつく!→それだけ柔軟性が高い!→クリエイティブな発想が生まれやすい!ということになるのです。

 

ルールや常識を破るには、それだけ柔軟な考えが必要になります。この柔軟さには良い悪いの区別はなく、とにかく規範から外れたことを思いつきやすくなる!という性質があるのです。

 

そして創造的に考えることができる人たちは、クリエイティブなことを考えるモチベーション以外に、不正行為を正当化する能力が高いために、不正行為をしてしまう可能性が高くなってしまうのです。

 

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クリエイティブなことを考えると人は嘘つきになる

 

さらに両博士らが別の実験を行ったところ、どんな人であっても、アイデアを考えるなど一時的にクリエイティブなことに脳みそを使うと不正行為を働く割合が増えてしまうこともわかりました。

 

しかも数字にして76%も不正を働く人がアップしたのです!

 

というわけで、クリエイティブさは非倫理的な不誠実さと結びついているのです。クリエイティビティも諸刃の剣になるということですね。

 

クリエイティブな活動をしている際には不正行為を気軽に行ってしまわないように気を付けてください。

 

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参考論文

 

Gino, F., & Ariely, D. (2012). The dark side of creativity: Original thinkers can be more dishonest. Journal of Personality and Social Psychology, 102(3), 445–459. 

https://doi.org/10.1037/a0026406

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