ファンクショナルサイコパスとは
サイコパス研究を行っている心理学者のケヴィン ダットン博士によると、サイコパスの中にも「有能なサイコパス(ファンクショナルサイコパス)」と呼ばれる人たちが一定数いて、彼らの多くはうまく社会の中に溶け込んで成功者になっていることがわかっています。
ファンクショナルサイコパスというのは、私情に流されず、臆することなく、カリスマ性を生かして、社会の表舞台で成功を収めることができる人たちのことです。
成功するサイコパスは犯罪者とは別
彼らは一般の人とは異なる特徴を持っているものの、ごく普通の人と変わらない生活を送っている人たちです。
ファンクショナルサイコパスの人たちはサイコパスと同じ特徴を持っているのですが、だからといって問題や犯罪などを起こすことなく、サイコパスの特徴をうまく活かして社会生活を営んでいるのです。
さらには、そんな有能なサイコパスの人たちが集まりやすい職業があることもわかっています。
サイコパスが多い職業のトップ10
こちらがダットン博士の研究から判明した、サイコパスが多い職業のトップ10です。
- CEO
- 弁護士
- 芸能人
- 営業マン
- 外科医
- ジャーナリスト
- 警官
- 聖職者
- 料理人
- 公務員
という順位になっています。ところで、みなさんはこれらの職業の共通点がわかりますか?
サイコパスがみんな同じ職業に就く心理的な理由
CEO(社長)が1位です。社長はときには冷酷な決断をしなくてはいけないので、サイコパスの人の方がこなしやすいのですね。
他にも弁護士や外科医など、他の人がやりたがらないことであっても正しいと思ったら実行しなければいけない仕事という共通の特徴があります。
ストレスフルな内容でサイコパスなら精神的に耐えられるからこそ、こういった精神的な痛みや決断の多い職業にサイコパス人口が集中するのです。
サイコパスが少ない職業トップ10
次は逆に、サイコパスが少ない職業トップ10です。
- 介護師
- 看護婦
- セラピスト
- 技術者
- 美容師
- ボランティア
- 教師
- アーティスト
- 医者
- 会計士
相手の話に耳を傾ける優しさや共感力が必要な仕事が多くランクインしています。いかにも優しい性格の人たちが集まりそうな職業です。
サイコパスの特徴
最後に、ダットン博士が挙げるサイコパスの特徴を紹介します。
- 自信家
- 冷淡
- 口がうまい
- 恐怖心がない
- 魅力的
- プレッシャーに強い
- 自己中心的
- 無責任
こうして並べてみると、口がうまいやプレッシャーに強いなど、たしかに社会生活を営む上で便利そうな特徴がありますね。
アメリカのサイコパス人口は4%で、日本は人口の1%。日本の方がサイコパスが少ないのは、人口の流動性が少なく閉ざされた生活空間になりやすいために衝動的な性格であるサイコパスが繁栄しにくいからだ。
そういう空間では、悪さをすればすぐに噂が広まり、集団から追い出され、生きていけない。
— 心理学を解説する ちょっぺ〜先生 (@kruchoro) November 5, 2018
サイコパスの特性をうまく利用する
というわけで、あなたもサイコパスの特徴を理解して仕事や勉強にうまく活かしてみてください。
逆に「そんなふうにはなれない」という人やストレスフルな職場が嫌な人は、サイコパスが多い職業は避けてサイコパスが少ない職業に就くと、幸せになりやすいので参考にしてみてください。