明晰夢を見るための科学的な方法
今回は明晰夢を見やすくするための方法について解説します。
明晰夢とは、自分の意思で自由に内容をコントロールできる夢のことです。
この明晰夢は体験するのがただ楽しいというだけではなく、実は研究によるとスキルの習得やトレーニングにも役立つのではないか?と言われています。
もしかしたら、実用性もあるのではないか?ということですね。確かに意味がなければそんな機能は進化の過程でなくなっていてもおかしくないですからね。
明晰夢をよく見る人を調査
さて、本題に戻りますと、明晰夢は体験する科学的な方法とは、スヌーズ機能を利用して睡眠と起床を繰り返すことです。
2015年に行われたイギリスにあるスウォンジー大学のベサン・スミス、マーク・ブラグローヴ博士らの実験では、明晰夢を見るための方法を調べるために84名の参加者を集めて睡眠に関するアンケートを行いました。
このアンケートでは、これまでに明晰夢を見る頻度、起きたあとで夢を思い出す回数、夜中に目を覚ますかどうか、目覚まし時計の使用頻度、スヌーズ機能の使用頻度などを聞きました。
スヌーズ機能で明晰夢が見れる
するとその結果、明晰夢を見る回数が多い人には、朝にスヌーズ機能を使い、夜中に目を覚ますことが多く、目覚めた後も夢の細部を思い出せるという特徴があったのです。
これらの特徴の中でも明晰夢を見るためには、「起床後に夢の内容を思い出す能力」と「スヌーズ機能」が重要な役割をしていることがわかり、これらの特徴を持った参加者は明晰夢をよく見ていたのです
スヌーズ機能で明晰夢を見るようになる理由
というわけで、研究者は、目覚まし時計のスヌーズ機能を使ってトレーニングをすれば、明晰夢を見られるようになるかもしれないと述べています。
スヌーズ機能で明晰夢が見れるようになる理由はレム睡眠にあります。
明晰夢は、浅いレム睡眠中に最も頻繁に発生することが知られていまして、スヌーズ機能で中途半端な覚醒をすることで脳みそはレム睡眠に入ることがわかっています。
このおかげで見ている夢をコントロールできるようになるのです。
明晰夢を見るトレーニング
この研究結果を参考にするのであれば、明晰夢を見れるようになりたい場合は、目を覚ましたい時間の1時間ほど前にスヌーズ付きの目覚まし時計をセットしておき、目覚ましが鳴って目を覚ましたら覚えている夢の内容を細かく書き出しあとでまた眠り、これを繰り返しましょう。
すると、起床直後に夢日記を書くことで夢を覚えている能力をアップさせつつ、スヌーズ機能でレム睡眠を取れるようになるので良いかもしれません。
明晰夢トレーニングのデメリット
ただし、スヌーズ機能は睡眠の質を下げる悪影響がありまして、よく眠れた日と比べて確実に体調は悪くなります。
下手をすると、不眠症のような症状になってしまうリスクもありますので、それを承知のうえで自分の様子を見ながらお試しください。
より健康的な明晰夢トレーニング
個人的には単純に、「朝目が覚めたら夢の内容を書き出す!」というだけでも十分なトレーニングになるかと考えています。
実際に夢日記を書くようにしてみてたところ、私は明晰夢を見る頻度が上がりましたから。気になる人は参考にしてみてください。
参考論文
Smith, B. V., & Blagrove, M. (2015). Lucid dreaming frequency and alarm clock snooze button use. Dreaming, 25(4), 291–299.