【言葉遣い】どんな言葉を使うかを見ればその人の性格が見抜ける

この記事は約4分で読めます。

f:id:kruchoro:20211111191639j:plain

 

 

性格が違うと話す内容も違う

 

心理学の研究によると、私たちの性格はその話し方にもはっきりと表れることがわかっています。

 

内向的な人はより具体的な言葉を使い、説明の描写がより正確である傾向があります。

 

一方で、外交的な人は言葉がより抽象的なもので、説明も曖昧な説明になる傾向があります。

 

過去に行われた研究では、性格によって話す内容が異なるという結果が出ています。

 

外向的な人と内向的な人の会話

 

例えば、外向的な人は家族や友人の話題について話すことが多く、飲み物やダンスといった言葉をよく使うことが分かっていました。

 

外交的な性格の人ほど社交的な時間を長く過ごすので、このような傾向が見られるのです。

 

外向的な人は人と過ごす時間が多いので、自然と話す内容も仲のいい人たちの話題になるということですね。

 

これが内向的なオタクのタイプだと、人ではなくアニメやゲームなどの作品についてより多く語るかもしれません。

 

しかし、今回の研究では、内容だけではなく、その話し方にまで性格による違いがあるということがわかったのです。

 

kruchoro.com

 

性格はその人の話し方も変える

 

2012年の研究でアムステルダム自由大学コミュニケーション科学部のカミエル・ブーケブーム、マーティン・タニス、アイヴァー・E・バーミューレン博士らは、アムステルダムの大企業に勤める40人の従業員(男性21人、女性19人、平均年齢34歳)に、曖昧な社会的状況を描いた同じ5枚の写真を声に出して説明してもらいました。

 

実験に参加人達には、「この答えには正解も不正解もありません」とだけ説明し、それぞれの写真について自由に好きなだけ時間を取って説明してもらいました。そしてその後で彼らの性格を調べるためのテストを行ったのです。

 

すると、その人の性格が外向的か、あるいは内向的かによって、説明をするときの話し方や使う言葉が変わることがわかったのです。

 

外向的な人の話し方

 

研究では、外向性のスコアが高い人ほど抽象的な言葉で写真を描写する傾向が見つかりました。

 

抽象的な言葉とは、たとえば、男女が映る写真を見たときに、「彼は彼女を愛している」といった状態動詞を使ったり、「美しい」や「たくましい」などの形容詞を指します。

 

たしかに写真の内容からある程度の人間関係を推測したり、その人物がどのような性格の持ち主かを推測することは可能ですが、見る人によっては印象もとらえ方も異なるので、確実な情報でなければ具体的な内容ではありませんよね。

 

外向性の高い人たちは、こうした写真に写っていない部分の解釈(写真の人物が何を思っているかなど)までも説明する傾向がありました。

 

内向的な人の話し方

 

一方で、内向性のスコアが高い人ほど、より具体的で正確な話し方をする傾向があります。

 

たとえば、冠詞(”a “や “the “など)の使用が多く、数字や特定の人について言及することが多く、”but “や “except “などの言葉を使用して物事をはっきりと区別することが多い傾向がありました。

 

つまり、外向的な人が大雑把に内容をつかむことに対し、内向的な人は細かな点まできちんと定義し、情報を正確に選り分けたがるのですね。

 

 

性格が生み出すカジュアルさと慎重さ

 

性格による話し方の違いという結果は、人々の社会的行動や内向的・外向的な性格についての過去の研究結果から判明している事実とも一致しています。

 

内向的な言語スタイルで話す人はより慎重な性格であり、外向的な言語スタイルで話す人はよりカジュアルで曖昧で漠然としています。

 

というわけで、自分や他人がどのような話し方をしているか見るだけでも、性格や好みについての理解につながるので、次からは相手がどんなふうに話すのかに注意を向けてみるといいかもしれません。

 

kruchoro.com

 

参考論文

 

Beukeboom, C., Tanis, M., and Vermeulen, I. (2012). The Language of Extraversion: Extraverted People Talk More Abstractly, Introverts Are More Concrete. Journal of Language and Social Psychology DOI: 10.1177/0261927X12460844

https://doi.org/10.1177%2F0261927X12460844

Pennebaker JW, King LA. Linguistic styles: language use as an individual difference. J Pers Soc Psychol. 1999 Dec;77(6):1296-312. doi: 10.1037//0022-3514.77.6.1296. PMID: 10626371.

https://doi.org/10.1037//0022-3514.77.6.1296

タイトルとURLをコピーしました