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【誠実性】良いことばかりじゃない!誠実な人の弱点と不誠実であることのメリットを解説

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誠実性が高いことによるデメリット

 

今回は誠実性の解説の続きです。

 

誠実であること、または誠実性が高いことは無批判に良いことだと思われがちですが、ほかのビッグファイブ性格特性と同じように、この性格特性にもいくつかの欠点があります。

 

今回は誠実性が高いことの弱点と一緒に、誠実性が低いことによるメリットについて話していきます。

 

冗談が通じにくい、ノリが悪い

 

例えば、誠実な人は真面目すぎるため、明るい気持ちを持って人付き合いを楽しむために、側にいる人たちが優しく彼らの背中を押してあげることが必要です。

 

普段から真面目に考えて行動する習慣があるために、人の集まるパーティーなどでお遊びモードに入るのに少々手間取ってしまうのです。

 

冗談が通じにくい人、ノリが悪い人とも言えますね。お堅い人のイメージをしてもらえればわかりやすいです。

 

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燃え尽きやすく、融通が利かない

 

また、彼らは働きすぎで燃え尽きやすい傾向があるので働き方にも注意が必要です。手を抜くことが苦手なのです。

 

それと関連して、過度に考えが堅くなったり、融通が利かなくなったり、自発的に行動することができなくなったりすることもあります。

 

極端な例では、誠実性のスコアが高い人は、細かなことが気になりすぎる完璧主義や、特定の考えが頭から離れなくなる強迫性障害に悩まされることもあります。

 

誠実性が低いことによるデメリット

 

一方で、誠実性の低い人は、将来のことよりもその時々の楽しみを優先する傾向があります。目の前の欲望に衝動的に向かってしまうのです。

 

なので誠実性の低い人は、思いつきで行動し、のんびり屋で、リラックスしていると思われることが多いです。

 

そして、将来のスケジュールや綿密な計画を立てることを嫌い、計画通りに行動することも苦手とします。直感で行動するタイプですね。

 

なので、彼らは周りから見ると、少しだらしがない適当な人というふうに見えます。

 

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誠実性が低いことによるメリット

 

誠実性の低い人は、無責任で予測不可能なことをする人とみなされることがありますが、しかし、そのプラスの面として、彼らは既成概念にとらわれにくいという特徴を持っています。

 

つまり、彼らは規則が苦手な一方で、クリエイティブな性格で、新しいことを生み出すのが得意なのですね。

 

また、急な仕事の依頼や友達からの遊びの誘いなど、突発的な他者からの要求にも積極的に応えようとする傾向があります。

 

誠実性の低い人は、ノリが良くてアドリブが得意なタイプとも言えますね。明るくてチャラい人をイメージしてもらえればわかりやすいです。

 

 

誠実性と行動習慣の関係

 

誠実性のスコアが高い場合、その人はとても頼りになる存在となり、組織的に物事を考えルールや倫理を重んじて行動する可能性が高いです。

 

また、自分の衝動を自分で管理し、欲望に振り回されないようにコントロールできる傾向があります。そのため目標達成がしやすく、健康習慣も身に付きやすいです。

 

実際、複数の研究により、誠実であることは健康レベル全般の改善と生産性の向上につながることが示されています。

 

さらに健康に関して言えば、例えば、誠実性のスコアが高い人は、他の人よりも喫煙、飲酒、薬物の使用頻度が低い傾向があります。

 

誠実な人はその真面目な性格から、不健康な生活を送ったり大きなリスクをとる行動をとりにくいのです。

 

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参考論文

 

Martin LR, Friedman HS, Schwartz JE. Personality and mortality risk across the life span: the importance of conscientiousness as a biopsychosocial attribute. Health Psychol. 2007;26(4):428-36. doi:10.1037/0278-6133.26.4.428

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Hirsh JB, Deyoung CG, Peterson JB. Metatraits of the Big Five differentially predict engagement and restraint of behavior. J Pers. 2009 Aug;77(4):1085-102. doi: 10.1111/j.1467-6494.2009.00575.x. Epub 2009 May 19. PMID: 19558442.

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Higgins DM, Peterson JB, Pihl RO, Lee AGM. Prefrontal cognitive ability, intelligence, Big Five personality, and the prediction of advanced academic and workplace performance. J Pers Soc Psychol. 2007 Aug;93(2):298-319. doi: 10.1037/0022-3514.93.2.298. PMID: 17645401.

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