クリエイティブになれたければ退屈になれ!
これまで創造性を高める方法はいくつか紹介してきましたが、今回紹介する方法は中でもユニークな方法です。
その方法とは、退屈な作業です。クリエイティブになれたければ退屈なことをしよう!ということです。よくわからないと思うので解説していきますね。
2013年にイギリスにあるセントラル・ランカシャー大学のサンディ・マン、レベッカ・カドマン博士らが行った研究結果から、退屈な気持ちは創造性高める効果があることがわかっています。
人は退屈になると創造的になる
この実験は40人の被験者を対象に、退屈な作業を15分ほどしてもらったあとで、アイディアをひねり出してもらうという流れで行われました。その退屈な作業というのが電話帳の番号を書き写すというものです。退屈すぎて考えるだけでもしんどそうですね。
その作業をしてもらった後で、「マグカップの新しい使い道を考える」という想像力を測るテストをしました。
すると、何もせずアイディアを考えてもらった人たちよりも、事前に退屈な作業をこなしてから想像力テストをしてもらった人たちほうが、より良いアイディアが出たのです。ちなみにみなさんだったら、マグカップのどんな新しい使い道を考えますか?笑
退屈な気持ちがアイディアを生み出す理由
このような心理効果が表れるのは、人は退屈を感じることで「新鮮なアイディアが必要だ!」と脳みそにシグナルが送られて活性化するからです。ひどく退屈になることで、刺激を求めてクリエイティブになるという感じですね。刺激がないのも刺激になるのですね。なんだか哲学っぽい話ですけど笑。
退屈レベルによって効果が変わる
さらに、この研究ではもうひとつ別のデザインで実験を行っていまして、その結果も創造力を高めるヒントになります。
この実験では、被験者を先ほどと同じように「電話帳の番号を書き写す人」、「電話帳に書かれていることをただ読み続ける人」の2グループに分けて、どれくらい創造性が上昇するのかを調べました。
つまり、より退屈な作業をしたらどうなるのか?を調べたのです。電話帳は読んだことはありませんが、ひどく退屈なのは想像できますね笑。
より退屈なことをするとより創造的になれる
すると、電話番号を書き写すグループよりも、ただ電話帳を読み続けたグループのほうが創造性がより高まったのです。
つまり、退屈を感じるレベルが上がるほど創造性も高くなるということです。どうやら退屈な作業をしている時間が長い人ほど、空想にふける時間も長くなり、そのおかげで創造性がアップしていったようです。面白いですね。
刺激と同じくらい退屈は大切
成長したければ刺激が大切だ!というようなアドバイスがよく聞きますが、それと同じくらいに退屈な時間も大切なのです。
私たちはつい退屈な時間を排除しがちですが、創造性を高めるために退屈を受け入れることも時には必要ということです。新しいアイディアが欲しいときなどに参考にしてみてください。