結婚すると幸せになる!は本当
全米経済研究所とブリティッシュコロンビア大学バンクーバースクールオブエコノミクスのショーン・グローバー、ジョン・F・ヘリウェル博士らが328,665件の調査データを分析した2019年の研究によると、結婚は全体的に見て幸福度の向上につながるということがわかっています。
この研究では、結婚する前の個人の幸福度もコントロールしており、「幸せな人が結婚するために既婚者は幸福度が高い」という仮説を否定する結果となっています。
つまり、一般的に言って、結婚は幸福度を高める大きな要因のひとつと言えるでしょう。
また、結婚による幸福度アップ効果などの利益は、直後だけに見られる現象ではなく、長期的に見ても持続することも判明しました。
友達カップルほど仲が良くて幸福度が高い!
さらに、この研究では、どのような夫婦が幸福度が高くなる傾向があるのか?、別の言い方をすると、結婚した後で夫婦はどのように過ごせばより幸福な状態でいられるのか?についても調べられました。
すると、配偶者を親友だと思っている人は、他の夫婦に比べて、結婚生活に約2倍も満足感を得ているということがわかったのです。
結婚生活の満足感を維持するためには、夫婦間の友情を大切する必要があるのです。
日々の生活の中でパートナーに対する友情を忘れないことが結婚生活を穏やかに過ごすための秘訣なのですね。
最強の友達は配偶者!スーパーフレンド仮説
調査の結果を数字で見てみると、配偶者を親友だと思う割合は、既婚者の男性で64%、女性で48%と、性別によって多少結果が異なっていました。男性の方がパートナーを親友だと感じやすいのですね。
もしかすると、結婚というのは家族を持ったり愛を育むよりも、一生の親友を獲得することによるメリットが大きいのかもしれません。
研究者によると、すべての友人は幸福にとって重要であるが、信念を共有したり、結婚したりする友人はスーパーフレンドであり、幸福の効果は平均的な友人よりもはるかに大きいと述べています。
スーパーフレンドという表現が面白いですね笑。気に入ったのでスーパーフレンド仮説と呼ぶことにします。
恋愛は基本的に友人関係から始まることを考えると、この結果も納得の内容かもしれません。
参考論文
Grover, S., Helliwell, J.F. How’s Life at Home? New Evidence on Marriage and the Set Point for Happiness. J Happiness Stud 20, 373–390 (2019).