幸運のお守り効果
今回は以前にも話しました、ジンクスやおまじないに関する心理学について解説していきます。気になる人はよかったら過去の記事を読んでみてください。
実は迷信やジンクスといったものが、心理的に影響を及ぼし、実際に私たちのパフォーマンスを向上させて成果を上げる確率を高めることがわかっています。
2010年にドイツのケルン大学の心理学助教授リサン ダミッシュ博士は、祈りやおまじないといった行為が、記憶力テストの成績に影響を及ぼすかどうかを調べるためにある実験を行いました。
幸運のお守りで30%も成績がアップ
最初の実験では、まず被験者に自前の幸運のお守りを持ってきてもらいました。被験者の持ってきたお守りには、結婚指輪、特別な石、古いぬいぐるみなど色々なものがありました。
次に写真を撮るためとして彼らからお守りを借り、半分の人だけ返して、残りの人には後で返すと告げました。幸運のお守りを持っているグループと持っていないグループに分けたのですね。
その状態で、トランプの神経衰弱に似た記憶力テストを両グループにしてもらいました。
すると、幸運のお守りをもっていたグループの方が、持っていなかったグループと比べて記憶力テストの成績が良かったのです。数字にして30%も良い成績であることが分かりました。
緊張しやすい場面にラッキーアイテムが役立つ
この研究結果は、スポーツの試合、学力テスト、オーディションや面接といった、不安や緊張を感じやすい場面で、幸運のお守りを身につけることが役立つことを示唆しています。幸運のお守りを身につけることで自信がつくのです。
さすがに大きなぬいぐるみは持ち歩きにくいですが、指輪やネックレスといったアクセサリー類、おまじないがかけられた小さな石やお札などは実際に持っておくことで安心できて成績が上がるので良いかもしれませんね。
ラッキーアイテムの効果を信じていない人は注意
ただしこれは、それらのラッキーアイテムの効果や迷信を信じている人に限定の心理テクニックですので、幸運の存在を最初から疑っている場合にはおそらくその恩恵を受けられないので注意してください。