【開放性】好奇心の強さは住む場所や年齢によって変化する!

この記事は約4分で読めます。

f:id:kruchoro:20211116175514j:plain

 

 

開放性の平均的なレベルは?

 

他の特性と同様に、経験や知識に対する開放性は連続した幅を持っています。

 

この特性が非常に高い人もいれば、非常に低い人もいますが、大半の人はその中間に位置しているとされています。

 

ビッグファイブの研究者の一人である心理学者のロバート・マクレー博士によると、開放性は正規分布曲線(平均値付近に集まる)に従う傾向があると述べています。

 

つまり、ほとんどの人が開放性で中程度のスコアを獲得し、非常に高いまたは非常に低いスコアを獲得する人は少数であるということです。

 

kruchoro.com

 

開放性は年をとるごとに低下する

 

また、マクレー博士は、ビッグファイブ性格特性が年齢によっても変化する傾向があることを2005年の研究で明らかにしています。

 

個人差はありますが、彼の研究によると、経験に対する開放性は19歳前後でピークに達することが示唆されています。

 

このような結果は、若い人では変化を受け入れることに特に積極的であるかもしれませんが、新しいアイデアや経験に対する開放性は、年齢が上がるにつれて徐々に低下する可能性があることを示唆しています。

 

一般的に、年を取ると人は頑固になると言われますが、実際の心理学の研究結果でも同様なのですね。

 

住んでいる国で性格が変わる

 

ブラッドリー大学(アメリカ)デビッド・P。シュミット、タルトゥ大学(エストニア)のユリ・アリック、アメリカ国立老化研究所のロバート・R・マクレイ、カリフォルニア大学リバーサイド校のベロニカ・ベネット・マルティネス博士らの2007年の研究では、性格特性の異文化間の違いを調べたところ、住んでいる国が開放性に統計的に有意な影響を与えることがわかっています。

 

ビッグファイブ特性の自己申告による測定結果では、チリとベルギーの回答者は開放性を最も高く評価し、日本と香港の回答者は最も低く評価しました。

 

地域別に見ると、東アジアは他の地域よりも開放性のスコアが低く、南米は他の地域よりも高い傾向があることがわかりました。日本は保守的な傾向があるので納得しやすい結果ですね。

 

 

性格は状況によっても変わる

 

開放性は、クリエイティブな活動、政治的な思想、セックスに対する考え方など、人生のさまざまな分野で重要な役割を果たします。

 

しかし、このような性格的特徴は、あなたの人生を形成する数多くの要因の一つに過ぎないことを忘れてはなりません。

 

性格は、幸福度、人間関係の質、仕事の満足度など、多くの人生の結果と関連していますが、社会的な状況など、他の要因も重要な役割を果たしています。

 

つまり、そのときの状況や気分によっても性格や行動は大きく左右されるのですね。人の性格もつねに一定ではないということです。

 

kruchoro.com

 

参考論文

 

McCrae RR, John OP. An introduction to the five-factor model and its applications. J Pers. 1992 Jun;60(2):175-215. doi: 10.1111/j.1467-6494.1992.tb00970.x. PMID: 1635039.

https://doi.org/10.1111/j.1467-6494.1992.tb00970.x

McCrae, Robert R., Thomas A. Martin, and Paul T. Costa. “Age Trends and Age Norms for the NEO Personality Inventory-3 in Adolescents and Adults.” Assessment 12, no. 4 (December 2005): 363–73. 

https://doi.org/10.1177/1073191105279724.

Schmitt, David P., Jüri Allik, Robert R. McCrae, and Verónica Benet-Martínez. “The Geographic Distribution of Big Five Personality Traits: Patterns and Profiles of Human Self-Description Across 56 Nations.” Journal of Cross-Cultural Psychology 38, no. 2 (March 2007): 173–212. 

https://doi.org/10.1177/0022022106297299.

タイトルとURLをコピーしました