【サボる心理】仕事と勉強を失敗させてしまうやりがちなマズい行動と習慣

LGBTQの心理学
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予定を伸ばしてしまう先延ばし癖

なかなか直せない人の癖で、先延ばし癖というものがあります。

先延ばし癖というのは、物事の決定や行動を今すぐに実行に移すのではなくて、未来に先延ばしにしてしまう癖のことです。これを聞いて「はっ!」とする方もけっこう多いんじゃないでしょうか。

やるべきことをやらずにやらなくてもいいことをやってしまっていたら、この癖が発動していると考えてまず間違いないです。

実は、この先延ばし癖はなにも怠け者の人たちだけがやることなのではなく、誰でもかなりの頻度でやりがちなことなのです。

しかし、そんな身近で起きている先延ばし癖も、私たちの幸福度を下げ、成功から遠ざかる一因となっています。今回はそんなお話を研究論文を紹介しつつしていきます。

 

なぜ先延ばしをしてしまうのか?

先ほども言った通り、私たちは誰でも先延ばしをしてしまう傾向があります。

その理由は、後に回せることは後に回そう!という自動思考が働くためです。

人間というのはもともと目の前の誘惑に弱い生き物なのです。というのも、人間が生まれた頃は、当たり前ですが、冷蔵庫などなく、目の前の食べ物や報酬にすぐにかぶり付いて行動する人たちのほうが生き残りやすかったからです。

そういう状況では、食べ物などの大事なものを取っておくことには意味がありません。むしろそんなことをしていたら時間が経ったことで食べ物腐ってしまったり他の生物に奪われたりして、生き残るために大切な食べ物を失う危険性の方が高くなってしまうのです。

これが、私たちがダイエットが苦手で、食事時についたくさん食べ過ぎてしまったり、甘いものやお菓子がやめられないのも心理的な理由です。

つまり、私たちはみんな「今が良ければそれで良いのさ!」という考えを持った、先延ばし癖が得意だった人たちの子孫なのです。ですから、どんな人でも先延ばしはしてしまうものなのですね。

 

先延ばし癖が危険な理由

しかし、過去には優秀な能力であった先延ばし癖も、現代では無用の長物と化しています。

先延ばしと聞いて良いイメージが湧く人はいませんよね。これは、「先延ばしをする人=怠け者」という一般的なイメージがあるからです。

そして、それは事実であったりもします。なぜなら、過去と違って現代では、先延ばしをすることで幸福になれる機会を失ってしまうからです。

 

現代では先延ばしは問題につながりやすい

現代では、怠け癖や先延ばし癖があると良い結果や成果を残せません。これは勉強でも仕事でもそうです。

勉強を後回しにしても成績に良いことはひとつもありませんし、仕事を後回しにしたら信用を失い、下手をしたら職をも失いますよね。

つまり、先延ばし癖があると、私たちはどうしても経済的には成功できないのです。

これは長期的な目線で物事を分析・理解する能力と関係しており、以前話したやる気や良い感情を長く保てない人は成功できないのと一緒の理屈です。

こういう人は人間関係も破壊してしまう危険性があるために他者から敬遠されます。

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成功できる性格とは?

人が持つ個人的な性格と成功できるかどうかを調べた心理研究があります。その研究でも、先延ばし癖は大きな失敗要因として結論づけられています。

アメリカ、サンディエゴ州立大学のベス チャン エレラ教授は、ホテルやレストラン、アミューズメントパークなどのサービス産業のマネージャーたち195名を対象に、84種類の形容詞を見せて、その中から成功を収めたマネージャーに当てはまる形容詞を選んでもらいました。

すると、成功できる性格をあらわすベスト5の形容詞は、

  1. 「自信がある」
  2. 「品格がある」
  3. 「リーダーシップがある」
  4. 「エネルギッシュである」
  5. 「責任感がある」

という結果となりました。何というか、わかりやすい結果ですね。

「品格」が成功と結びつくは意外なランクインに思うかもしれませんが、要するに品格がある人というのは、清潔感があって誰に対しても礼儀正しい人ということですね。そう解釈すると、以前に紹介した人間関係に関する心理学研究の結果とも一致します。

また、ここに書かれているランキング結果は、以前に紹介したリーダーになりやすい性格を調べた心理学研究とも結果が一致します。

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成功できない性格とは?

さて、一方でワースト5の形容詞も公開されているのですが、これがけっこう面白い結果となっています。

成功できない性格をあらわすワースト5の形容詞は、

  1. 「臆病である」
  2. 「決定を先延ばしにする」
  3. 「服従的である」
  4. 「内気である」
  5. 「受身である」

と、先ほどの成功をイメージさせる形容詞とは真逆の形容詞が選ばれたのです。わかりやすい結果ですね笑。

しかも、ワーストに位置するどの性格にも特徴的な共通点があり、それぞれの要素が相互作用していることが考えられます。

 

先延ばし癖が成功を遠ざける科学的な理由

例えば、臆病ということは決定を先延ばしにしがちな要因のひとつですし、服従的というのは他者からの指示を待っているという状態で、意味合い的には自分で決定できない人となります。

成功者の性格にランクインしていた「責任感」がないのですね。内気と受け身はどちらもほぼ同じような意味合いで、人々の行動力のなさを示しています。

これらの要素はすべて「決定を先延ばしにする」という特徴の中に含まれています。先延ばし癖というのは私たちを他人任せの性格に変えてしまう作用があるのです。

これはよろしくありません。なぜなら、自己決定できない人は自信を失っていきますからです。

だから実験で登場した先延ばし癖のあったマネージャーたちは成功しにくかったのです。

 

自分の中の先延ばし癖を自覚しよう

というわけで、先延ばしをする癖があると自覚している人は、少しずつでも改善に努めるのが良いかと思います。

また、具体的な自覚がない人でも、人はみんな先延ばし癖を持っているという事実を受け止めて、その癖が発生しないように先手を打っておくと、もっと成長できていいかと思います。

先延ばしをする人は良い成績を出せず、信頼も得られない
自信があり行動的な人は成功しやすく、リーダーに選ばれやすい

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