【説得・交渉術】話す速度は速く、声の高さは低いほうが話の内容に真実味が出る

イメージを変える・印象操作の心理学
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印象操作するための話し方

人の声はその人自身の印象だけではなく、話している内容に対してもさまざま影響を与えます。

1979年におこなわれたコロンビア大学のウィリアム・アップル、ロバート・M・クラウス、ベル研究所(アメリカ)のリン・A・ストリーター博士らの古典的な研究では、声の高さや話す速度を変えることで話し手の印象や会話の印象を変えられることがわかっています。

今回は、どんな話し方をすればあなたの信頼感や説得力がアップさせることができるのか?について解説していきます。

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高い声は弱弱しく聞こえる

この実験では61名の大学生を対象に、インタビューに答える男性の録音を聞き、あとで人物評価をしてもらいました。

その際に、声の高さを20%上げるか下げるか、あるいはそのままにし、音声の速度を30%上げるか下げるか、あるいはそのままにして、それぞれの音声を実験参加者に聞いてもらいました。

すると、ピッチを高くして甲高い声になった話し手では、話の内容に真実味がなく、強い意志や信念も感じられず、弱弱しく、より神経質な人物だと判断されました。

たしかに一般的なイメージでも、野太くて低い声で話していたほうが、成熟感や大物感が感じられますよね。

ダンディーな声の声優さんの声を聞いてもらえればよりわかりやすいかと思いますが、大事な話のときは声を低くしたほうがいいようです。

 

ゆったりとした話し方は信用されづらい

一方で、速度を下げてゆっくりと話すように加工された話し手は、内容に真実味がなく、話が下手で、説得力が弱く、より受動的な性格であると判断されました。

ゆっくり話すとアホっぽく見えるという感じでしょうか。たしかに戦場カメラマンの渡部 陽一のゆったりとした話し方はつい笑ってしまいますよね。

 

低い声で早口で話すと説得力がアップ!

今回の話をまとめると、「会話の速度が速くて口がよく回る声の低い人のほうが、説得力のある話をしていると思われやすくなる」ということです。

一方で、甲高い声でゆっくりしたスピーチをすると信頼感がなく、説得力が薄く感じられてしまいます。

なので、たとえば誰かに向かって何かを説明するときなどは、丁寧すぎる話し方には気を付けたほうがいいでしょう。

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参考論文

Apple, W., Streeter, L. A., & Krauss, R. M. (1979). Effects of pitch and speech rate on personal attributions. Journal of Personality and Social Psychology, 37(5), 715–727.

 https://doi.org/10.1037/0022-3514.37.5.715

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