くるちょろ心理学研究所

心理学・医学・経済学の研究論文の解説と考察をしています

【外向性の限界点】高すぎる必要なし!外向性は中程度あれば十分に機能する

 

 

どこまでの陽キャが好かれるのか?

 

外向性の高さは基本的には人に「好かれるポイント」となりますが、今回紹介する研究によると「外向性が高レベルになっても、めちゃめちゃ人に好かれるようになるわけではない!」ということがわかっています。

 

外向性の高さが与えてくれる心理的恩恵にも限界点があり、ある程度のレベルに達してしまうと外向的なことによるポジティブな効果が薄れてしまうのです。

 

つまり、超明るく振舞えばそれだけ人に好かれる!という単純な図式にはならないのです。

 

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外向的だと人間関係が良く、うつにもなりにくい!

 

これは大学の新入生371人を対象にした北京大学の研究(2021年)で、外向性のレベルは社会的受容と曲線的な関係にあり、両者の関係は低レベルから中レベルの外向性まで有意にプラスの効果をもたらしましたが、外向性が高レベルになると影響力は横ばいになりました。

 

さらに、外向性はうつ病とも曲線的な関係を持っていることが確認されました。

 

うつ病との関係では、外向性の低いレベルから中程度のレベルまでは有意に負の相関を示しましたが、外向性のレベルが高くなると、ここでも負の相関は横ばいになってしまいました。

 

外向性が高レベルになると影響力がなくなった?

 

研究結果が示す通り、外向性には社会的な関係を良くしたりうつ病を抑止する効果があり、外向性が高ければ高くなるほどその効果も大きくなります。

 

しかし、外向性のレベルが中程度以上になると、そのプラスの効果はそれ以上には上がらなくなります。

 

つまり、外向性の高さにもちょうどいいレベルがあるということですね。

 

やりすぎ効果

 

研究者はこれを「too-much-of-a-good-thing effect (TMGT effect)」と呼んでいます。

 

日本語にするのはちょっと難しいですが、「やりすぎ効果」という感じです(直訳すると「あまりにも多くの良いこと効果」)。

 

日本に昔からあることわざにも、「良いことも過ぎれば災いとなる」「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」「薬も過ぎれば毒となる」といったものがありますが、やりすぎ効果はまさにこれを表した心理現象です。

 

健康に良い運動もやりすぎれば体に毒となりますが、これと似たような感じです。ただし、ちょっと違いもあります。

 

ネガティブな影響はなし!

 

この研究は、ある点を超えると、社会性精神的健康に対する外向性のプラスの効果が減少することを示しています。

 

しかし、それでもより高いポジティブな効果をもたらさなくなっただけで、より悪い影響をもたらしたわけではありませんので、めちゃくちゃ外向的な人はひとまずご安心を。

 

運動をし過ぎたり睡眠をとりすぎると体に悪いですが、外向性に関してはとりあえず今回の研究では、そのようなネガティブな影響は見つからなかったようです。

 

まぁそれでもほどほどが良いとは思いますが笑。

 

 

外向性はどのくらい高ければいい?

 

データを見ると、外向性の高さは7段階評価(4が真ん中)で5以上になるとほぼ横ばいになっているので、中程度からちょっと高いくらいの外向性を身につければ十分に恩恵を受けられることになります。

 

よーし、これから外向的になるぞ!と意気込んでいる人は参考にしてみてください。

 

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参考論文

 

Deng Y, Chen H, Yao X. Curvilinear Effects of Extraversion on Socialization Outcomes Among Chinese College Students. Front Psychol. 2021 Jun 3;12:652834. doi: 10.3389/fpsyg.2021.652834. PMID: 34149537; PMCID: PMC8209244.

https://doi.org/10.3389/fpsyg.2021.652834