- リラックスしているときにその人の本性が現れる
- 信頼されにくい顔と美形が与える第一印象
- モテる顔、魅力的な顔の特徴とは?
- 男女で変わるモテる顔の特徴
- 女性にモテる男性の顔
- 男女で同じモテる顔の特徴
- 顔以外のモテる見た目
- 参考論文
第一印象を決めるモテ顔とは?
顔の形、大きさ、非対称性などの特定の顔の特徴は、性的魅力の手掛かり、つまりモテることと関連しています。
美形であればあるほどモテやすくなるのは当然ですね。
そしてもうひとつ印象形成に影響を与えているのが表情です。特にリラックス時の顔の表情は、私たちが他人に与える印象に大きな影響を与えています。
最近の研究では、休息しているときの顔の表情が、初めて会った人が抱く第一印象を決定するのに重要な役割を果たしていることがわかっています。
というわけで、今回はモテる顔について解説していきます。
リラックスしているときにその人の本性が現れる
人がリラックスをしているときの表情には、その人が信頼できる人かどうか、支配的な人かどうかのサインがあらわれます。ニュートラルな状態の顔で人の印象が形成されるのですね。
例えば、休息時の顔の表情が口角を上げ、目を輝かせているなど、よりポジティブでハッピーなものであれば、その人はまわりからより信頼できる人物とみなされます。
意識していなくても普段からニコニコしている人がいますが、こうした人たちはやはり信用され好かれやすいのです。
信頼されにくい顔と美形が与える第一印象
一方で、安静時の顔が怒っているように見える人は、支配的に感じられ、信頼度は低いと見られます。普段から怒っているとやはり印象は悪くなるようです。
そして、身もふたもない話ですが、より「魅力的である」と判断された顔は、より信頼できると考えられます。
つまり、顔が良い人はそれだけで性格も良い人だと思われるということです。なんて非情な話でしょう!笑
モテる顔、魅力的な顔の特徴とは?
多くの研究結果から分かっているのは、「男女ともに魅力度の評価に一貫して関係している顔の特徴は、顔の左右対称性である」ということです。
顔の対称性とは、顔の右と左の両方が同じであることです。俗に言う、端正な顔立ちというやつですね。
逆に、顔のつくりが左右非対称であればあるほど、性的魅力は低くなっていきます。ピカソの絵みたいな顔です。
これは、顔の非対称性が病気や疾患と関係しているからです。私たちは、進化の過程で病気になりにくい人を選んできた結果、顔が対称な人により魅力を感じるようになったのです。
顔を見るだけでも、私たちはその人に関する多くのことが直感的にわかってしまうのです。
男女で変わるモテる顔の特徴
モテる顔は男女でも多少異なります。
男性の場合、女性の顔は「女性化」がより進んでいて、目や唇が平均よりも大きいなど、子供っぽい顔が好まれます。つまり、童顔な見た目ですね。
これは、童顔であることが女性の若さや子どもを多産性(より多く産むこと)を男性に連想させるからです。
男性は基本的にみんなロリコンになるように遺伝子が指示を出しているのです。実際に、男性が好む女性の年齢幅は20代前半の範囲に偏っています。
女性にモテる男性の顔
一方、女性の場合は、男性の顔は「男性化」がより進んでいるとみなされる、顎の幅が広いものを魅力的に感じます。
これは、顎が広いことが男性の力強さや性的成熟の象徴になっているからです。
実際に、候補者の顔写真を見るだけで選挙の勝敗を正しく予測できることが、多くの研究で一貫して実証されています。
まだ、具体的な特徴は特定されていませんが、リーダーシップを感じさせる顔の表情もあるという心理学研究もあります。
一部の男性が意識してあごひげを生やすのもこのためかもしれません。たとえば面長の顔の場合、あごひげを生やすことで少し横に広くなったように見せることができます。
男女で同じモテる顔の特徴
また、男性も女性も、顔の大きさや形がより平均的なものを好むという証拠もあります。
例えば、鼻や唇、耳などが非常に大きかったり小さかったりすると、男女ともにあまり魅力的ではないと考えられてしまいます。
これは、対称性と同じく、平均性が、その人が病気やけがに強いことを表しているからです。だから私たちは鼻や目の大きさなどの顔のパーツのサイズにも注意を払います。
想像してみればわかりますが、顔の各パーツは、たしかに小さいと小さいでコンプレックスになり、大きいと大きいでコンプレックスになります。
見た目に関しては平均的なものがより好ましいと感じる心理があるのです。
人は睡眠不足になると、ネガティブになるし、不安になるし、イライラはするし、頭は悪くなるし、太るし、顔はブサイクになるし、老けるし、モテなくなるし、人に嫌われるし、無駄遣いはするし、寿命は短くなるし、幸せではなくなるし、眠いし、疲れるし、で最悪です。さあ、よく寝ましょ。
— 心理学を解説する ちょっぺ〜先生 (@kruchoro) 2021年9月6日
顔以外のモテる見た目
今回はモテる顔について解説しましたが、ほかにもモテることにつながる見た目の手がかりはあります。
リラックス時の表情、顔の形、各パーツの大きさや配置などの顔の特徴は、私たちが他人に与える最初の印象を決定する要因の一つに過ぎません。
よい第一印象を他人に与えるためには、他の非言語的なサインも重要です。
例えば、私たちの身体(細いか太いか、筋肉質かそうでないか)、身長、姿勢、髪型や身だしなみ、などです。
さらには、声のトーン、話すときのジェスチャー、頭の動き、笑顔など、よりダイナミックで表現力のあるボディランゲージによる手がかりは、初対面の人に大きな影響を与えます。
これらの情報を複合的に判断して、私たちは特定の人と恋に落ちるのです。
参考論文
Jaeger, Bastian, and Alex L. Jones. “Which Facial Features Are Central in Impression Formation?” Social Psychological and Personality Science, 1-9. (August 2021).
https://doi.org/10.1177/19485506211034979.
Antonakis, John, and Dawn L. Eubanks. “Looking Leadership in the Face.” Current Directions in Psychological Science 26, no. 3 (June 2017): 270–75.
https://doi.org/10.1177/0963721417705888.
Todorov A, Olivola CY, Dotsch R, Mende-Siedlecki P. Social attributions from faces: determinants, consequences, accuracy, and functional significance. Annu Rev Psychol. 2015 Jan 3;66:519-45. doi: 10.1146/annurev-psych-113011-143831. Epub 2014 Aug 25. PMID: 25196277.