【ASD】自閉スペクトラム症の心理学を簡単に解説

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ASDとは?

 

ASD(Autism Spectrum Disorder)とは、自閉スペクトラム症のことです。これは、対人関係が苦手だったり、細部に強いこだわりがあるといった特徴のある発達障害の一つです。

 

また、かつてはアスペルガー症候群とも呼ばれていました。

 

アスペルガー症候群(Asperger’s syndrome)は、自閉症の中でも知的な発達の遅れのない高機能を持つものを指します。

 

以前は独自の疾患として分類され、高機能自閉症とも言われていました。つまり、アスペルガー症候群と高機能自閉症は基本的には同じ症状ということですね。

 

しかし、これらは現在では正式な診断名として使われておらず、アスペルガー症候群に関連した症状や行動はすべて、「自閉症スペクトラム」というまとまった診断のなかに含まれています。

 

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ASDのなかのアスペルガー症候群

 

アスペルガー症候群は現在では正式な診断名ではありませんが、症状が多様な自閉症スペクトラムのなかで細かく区分されるときに使われることもあります。

 

つまり、個人の症状をよりわかりやすくするために、ASDのなかの一つの診断名として扱われることもあるということですね。

 

チョコレートという大きなカテゴリー(ASD)のなかにホワイトチョコレート(アスペルガー症候群)がある、という感じです。

 

アスペルガー症候群の特徴とは?

 

対人関係が苦手

 

アスペルガー症候群(高機能自閉症)の人は、社会的な状況が苦手なことが多く、他人の視点や感情といったものを理解できないことがあります。

 

しかし、言語能力や認知能力は一般的な人と同じレベルであることが多いです。なので、日常会話はほかの人と同様に成立するわけです。

 

ただし、相手の感情を理解しにくいので、空気が読めないといったコミュニケーションの問題を抱えてしまいます。

 

 

こだわりが強く、反復作業が好き

 

また、この症状を持つ人は、特定の反復的な体の動きをすることがあります。

 

また、細部にこだわる傾向があり、物事の仕組みに興味を持ち、その傾向が強迫観念のようにあらわれることもあります。

 

たとえば、野球の試合の統計的なデータを集めたり(ある投手がどれくらいの頻度でスライダーを投げるのか、など)、電車の時刻表を細かく覚えるなど、通常は、社会的ではない狭い範囲の分野で彼らは優れた能力を発揮します。

 

ASDの人は物事を広くとらえることが苦手でも、ひとつの細かなことに集中するのが得意なのです。研究者向きの性格とも言えますね。

 

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参考論文、参考資料

 

NIMH » Autism Spectrum Disorder

https://web.archive.org/web/20160312130731/http://www.nimh.nih.gov/health/publications/autism-spectrum-disorder-qf-15-5511/index.shtml

Mirkovic B, Gérardin P. Asperger’s syndrome: What to consider? Encephale. 2019 Apr;45(2):169-174. doi: 10.1016/j.encep.2018.11.005. Epub 2019 Feb 5. PMID: 30736970.

https://doi.org/10.1016/j.encep.2018.11.005

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