男女の距離感は違う
「このくらいだったら他人と近づいてもいい」という人との距離感に対する心地よさは個人差もあるが、男女差もある。
男性の場合は、楕円形で前後に長く距離を取ろうとするのに対し、女性はほぼ円形で男性よりもパーソナルスペースの距離が短い。
男は惚れやすい?
このような心理があるので基本的には男性はちょっと距離を取って人と話すのに対し、女性は体を自然と近づけて話すといった形をとる。
女性にとって当たり前の距離感も男性にとっては「近すぎる」ので、男性が女性に近づかれると惚れっぽくなってしまうのはこのためではないかと言われている。
心地よい部屋のサイズ
この心理は部屋の中に占める空間の広さにも影響を与えていて、狭い部屋の方がお互いに距離が近づくので女性は心地よく、逆に男性は広い部屋だと安心する。
ただし、これは男女がそれぞれ別だったときに現れる特徴である。男性のみの部屋では広い部屋の方が男性はお互いに協調的になり、女性のみの部屋のでは狭い部屋の方が女性はお互いに仲良くしやすい。
苦手な空間にいると性格が変わる?
また、この部屋の広さを逆にして、男性たちを狭い部屋に、女性たちを広い部屋に入れるとお互いに協力しようという気持ちが薄れ、競争性が増す。
男性はなわばり意識が強いために距離が近いと相手を警戒し、女性の場合は普段接している距離よりも離れているために相手の存在がよそよそしく感じてしまうのだ。
裁判の結果にも影響が出る
話し合いをするときの部屋のサイズの違いによって陪審員の評決に影響が出るかどうかを調べた実験がある。
このときも先の結果と同様に、狭い部屋で女性たちが話し合った場合は罪に対する量刑が緩和されたが、男性の場合はより厳しくなった。しかし広い部屋での話し合いの場合では男女で結果が逆となった。
この結果の変化は協調性というよりも、その空間に対する心地よさに影響が出たためである。つまり、人は気持ちがいいときには他人に対しても優しくなり、逆に落ち着かない気分のときには厳しく接するようになるということだ。
ただし、グループが男女混合だった場合にはこういった特徴は見られない。男性あるいは女性のみと限定したメンバー編成のときだけにパーソナルスペースに対する特徴的な性差が出るのだ。
おすすめの部屋のサイズ
というわけで、女子だけが集まる女子会には、お互いに自然と近づけて仲良くできる狭い部屋が適している。
男性の場合は、より広い部屋があるとお互いに落ち着いて話がしやすいようだ。