やる気はどのようにして生まれてくるか!?やりたいこととやるべきことをやるための意志力の心理学

やる気・モチベーションの心理学
この記事は約5分で読めます。

やる気はどうしたら出るのか?

今回は意志力(やる気)の心理学についての話です。

 

意志力の話は心理学の中でも、恋愛等に始まる人間関係の心理学と並んで人気の高い分野かなと思います。意志力の心理学は私たちの日常の場面に置き換えやすいのも特徴であり、愛される理由でもありますね。

 

私たちの中にあるやる気だったり行動したいという気持ちは、精神論で語られてしまうことがまだまだ多いのが現状です。

 

もちろん、それが功を奏している場合もありますし、ある面においては理にかなっていたり正しかったりするのですが、精神論を説かれる側としてはおそらく納得しにくいことも多いですよね。気合で問題が解決するのなら誰も困りませんからね。

 

そこで現れたのが意志力の心理学です。そもそも私たちはどのようにしてやる気を作り出しているのか、やる気とはなんなのか、行動する人と行動しない人の違いとはなんなのかといったことを主要なテーマとして扱う心理学です。

 

今回はタイトルにあるとおり、やる気の生まれてくる過程について話していきたいと思います。

超集中状態(ゾーン)に入るために必要な条件とは?実生活でも使えるスポーツ心理学
集中することが難しいときに集中する技術今回は超集中状態に入るためのコツをスポーツ心理学の研究を参考にして解説していきます。引用はスポーツ心理学ですが、実生活にも十分通用するアドバイスが載っております。スポーツの試合や競技では、自分だ...

 

やる気は頭のおでこのあたりから出てくる

やる気というのは前頭前皮質という脳の部位が司っています。この部位のある場所がちょうど人間のおでこのあたりになります。

 

この前頭前皮質は人間以外の動物にはなく、我々の進化の過程で最も新しく誕生した脳の部位とされています。つまり、この部位があるからこそ人間は他の動物とちょっと違っているんですね。

 

そしてこの前頭前皮質が現代の生活で担っている役割として、スタンフォード大学の神経生理学者である ロバート サポルスキー教授は、私たちにやるべきことを仕向けることだと言っています。

努力し続けられる人は何が違うのか?自分の人生をどう捉えているかで行動力が変わる!
努力が続く人、努力が続かない人世の中には物事を続けるのが苦手な人と、一度やると決めたら結果が出るまで努力し続ける人がいますよね。できれば後者の努力家になりたいと思っている人は多いかと思います。では、後者の努力し続けられるメンタルの持...

 

やるべきことをやるための場所

具体的に説明しますと、朝起きて会社や学校に行きたくないと感じたとしても、その気持ちに抗って行動できているのはこの前頭前皮質がきちんと機能しているからということです。

 

これに関する例はいくらでも挙げられます。例えば、面倒臭いけれどジムに行って運動しようだとか、面倒臭いけれど恋人が訪ねてくるから部屋を掃除しようだとか、面倒臭いけれどきちんとお風呂に入って眠ろうだとか。

 

あるいはもっと大きく、夢を叶えるために勉強を始めたり実際にそのための行動を起こさせてくれるのもこの部位のおかげです。「明日やろうか」「いや、今日のうちにしよう」といった自分の中の悪魔と天使による葛藤がここで起こっているんですね。

 

つまり、この前頭前皮質を鍛えることができれば、私たちは、やらなければいけないことを先送りにしてしまうといった行動を減らすことができるんですね。

集中力が続かないときに変えるべきもの!環境の心理学
やりたいことがあるのにできないあれもしたい、これもしたい。でも何もできていない。という現象があります。あれこれと挑戦しようと思っているのに、行動が追いつかず結果何事も思い通りにいかず、落ち込んでしまうこともあります。これがけっこ...

 

やりたくないことをやめることもできる

それだけじゃありません。やりたくないことをしないといった誘惑に耐える力もここから生まれます。やりたいことをやる力やらないことを我慢する力を前頭前皮質が受け持ってくれているのです。

 

例えば、お腹が空いていてもダイエットしているから我慢しようという個人的なことから、魅力的な異性が目の前にいてもいきなり飛びついたりはしないだとか犯罪に関わるようなことまでたくさんあります。ギャンブルを我慢する力もそうですね。

 

つまり、夢を叶えるために勉強したいといった人だけではなく、禁煙したい、お酒を飲む量を控えたいといった人も前頭前皮質を鍛えることによって自分の目的を達成できるようになるのです。

【予定を守る】これでもうを手を抜かない!活動的に生きるための心理学的に正しい締め切りの作り方
やりたいことすらもできない人間心理 私たちは基本的に自分に甘い生き物です。やるべきことを先延ばしにしてダラダラ過ごすのは日常茶飯事です。 さらに、これは驚きの話なのですが、私たちはやるべきことを先延ばしにするどころか、やりたいことす...

 

そしてモチベーション

最後に望む力、つまりモチベーションを生み出してくれるのも前頭前皮質の役割です。「面倒臭いけどやってみるか」というふうに行動を促すだけでなく「うおー!やってやるぜええええ!」というようなやる気満々の状態にも私たちの気持ちを持って行ってくれるんですね。

 

仕事や勉強に限らず遊びや好きなことなど、やりたいと思ったことをやるためにはやる気を出してくれる前頭前野の力が必要不可欠なのです。

 

つまり、やるべきことをやり、やってはいけないことを我慢し、やりたいことを見つける力が意志力なのです。意志力がこういった人生にとって大切なことをコントロールしているので、意志力のある人たちは成功しやすいのです。

やってはいけない!子供や部下にやる気を出させるときの注意点
人を動かす社会的影響力人を説得したり、お願い事をしたり、指示を出したりして、自分のためにうまく動いてもらうには、心理学の知識の中でも社会的な影響力についてよく知っておく必要があります。そこで今回は賞影響力と呼ばれる社会的影響力につい...

 

https://twitter.com/kruchoro/status/1185540852799676419

👉よかったらツイッターのフォローお願いします🙇‍♂️

 

前頭前野はなりたい自分になるための機関

最後にまとめると、

 

人に言われる前に行動する積極的な自分
人の見ていないところでだらけてしまわない自制心のある自分
そして未来に夢を乗せてキラキラと瞳を輝かせている楽しそうな自分

 

といった絵に描いたような素敵な人物になるためにかかせない脳みその部位、それが前頭前野ということです。つまり立派な人間になりたいのであればこの前頭前野を鍛えれば良いわけですね。

 

意志力の鍛え方については次の機会に説明します。

やる気が下がらない心理学的な目標の立て方と、やる気が出ない時の対処法
やる気が下がるのは仕方のないことまず最初に「やる気が下がらない目標の立て方」ですが、そんなものは心理学的にはありません。やる気だけに限らず、人の感情というのは上がり下がりがあって当然のものなので、あなたがロボットかサイコパスでない限...
やりたいことをやる力とやらなくてはいけないことをやる力は同じ意志力である
前頭前皮質を鍛えることで意志力を増やし、やる気を持続させることができるようになる
タイトルとURLをコピーしました